「声が小さい」「もっと迫力がほしい」でも自分はもともと声が小さいから・・・。
そんなふうに思っていませんか?
声量は才能ではなく、正しいトレーニングと身体の使い方で大きく変わっていきます。
ひとつひとつ説明していきますので、あなたも読み終える頃には大きな声で「なるほど!」と納得できるようになっていることでしょう!それではいきましょう!
そもそも「声量」とは何か?その仕組みを理解しよう
「声量を上げたい」と思っても、そもそも声量とは何なのでしょうか?
まずはその仕組みを知ることで、効率的な練習や意識の持ち方が変わってきます。
空気の流れ・声帯・共鳴が声量を支えている
声量とは単に「声が大きい」ことではありません。
空気の流れ(呼気)、声帯の振動、そして体の中の響き(共鳴)が連動して生まれる「音の密度」のようなものです。
まず呼気。
息が細く弱ければ、どんなにがんばって声を出そうとしても届きません。
次に声帯。
息をしっかり受け止めて振動することで、声の芯ができます。
そして最後に共鳴。
響きが身体の中でうまく反響することで、自然に声が広がるようになります。
つまり、ただ「大声を出そう」と思って喉に力を入れても、それは本当の声量にはつながらないということです。
ボリュームではなく「鳴り」のいい声が理想
音量を上げようとすると、多くの人が喉を使って「力で押す」方向にいってしまいがちですが、それは逆効果です。
声が詰まり、かえって響かなくなります。
理想は、無理なく息を支え、響きで広がる声です。
たとえばオペラ歌手が大きなホールでマイクなしで歌っているのを見たことがありませんか?オペラ歌手は決して叫んでいるわけではありません。
芯があり、響いている鳴りのいい声だからこそ大きな舞台でも届く声が作れているのです。
声量とは「ただ大きい」ではなく、「遠くに届く・鳴りのいい声」。
このイメージを持っておくことが、これからの練習の方向性を定めてくれます。

声量が小さい人に見られる主な原因とは
「声量が出ない」と感じるとき、その背景にはいくつかの典型的な原因があります。
身体の使い方・喉の状態・呼吸のクセなどを一つずつ見直してみましょう。
呼吸が浅い・息が途中で止まってしまう
まず最も多いのが、浅い呼吸による空気不足です。
胸だけで呼吸していると、吸える息の量が少なくなり、声に十分なエネルギーが供給されません。
また、息を出すときに「途中で止まってしまう」クセがあると、声が途切れたり、弱々しくなってしまいます。
これは腹式呼吸が身についていない証拠でもあります。
喉に力が入りすぎて声が詰まる
「大きな声を出そう」と思うあまり、喉に力を入れていませんか?この力みが声の通り道を狭めてしまい、逆に声がこもってしまいます。
喉が詰まると、響きも飛びませんし、声帯の振動もスムーズにいかなくなります。
喉の力を抜き、息の流れで声を支える感覚を身につけることが、声量アップには欠かせません。
声帯がしっかり閉じていない(息漏れ発声)
もうひとつの原因は「声帯の閉じ」が甘いことです。
こえがウィスパーボイスのような息の漏れる声になっている人は、声帯がうまく閉じず、息がおおく漏れてしまっているのです。
自分の声ははっきりとした声ですか?
もし「は〜」といったため息のような声になってしまっている場合、空気は使っているのに声帯はしっかり使えていない=声量が出ないという状態です。
これは声帯周りの筋力が不足しているケースも多いため、後ほど紹介する練習法で改善を図っていきましょう。
声量アップに必要な意識と身体の使い方
声量を上げるために最も大切なのは「身体全体で声を支える」こと。
ここでは、声量アップの基盤となる身体の使い方や、意識するポイントを整理していきます。
腹式呼吸と体幹の支えを意識
声量を出すうえでの第一歩は、腹式呼吸です。
お腹を使って息を吸い、吐く感覚を身体で覚えることで、安定した息の支えが生まれます。
たくさんの息をコントロールできるようになると、大きな声、長い声、高い声が出せるようになります。
さらに、その息を支えるためには体幹の安定も不可欠。
声は「お腹で支えて、喉で響かせる」とよく言いますが、実際には腹筋、背筋、腰周りすべてが関与しています。
この複式呼吸をしたときにお腹周りをしっかりと意識することで
「いまから大声をだすぞ!」
という意識を持ち上げることができます。
正しい姿勢と脱力が自然な声量につながる
声を出すときに肩が上がっていたり、首が前に出ていたりすると、それだけで息の流れや共鳴が妨げられてしまいます。
イメージとしては「骨盤の上に背骨が立ち、首がまっすぐ伸びている状態」。
この姿勢を意識すると身体全体をうまく使って声が出せるようになります。
そして忘れてはいけないのが脱力。
力を入れすぎると、かえって声は出ません。
しっかり支えつつも、力まない——このバランスが大事です。
声を出すときはなるべくリラックスできる場所で練習するよう心がけましょう。

短期間で声量を上げる簡単トレーニング
ここからは、初心者でもすぐに取り組めて、かつ短期間で変化を実感しやすい声量アップトレーニングを3つ紹介します。
腹式呼吸とロングトーンの練習で「息と声の持続力」を鍛える
たくさんの息!吸ってください!
そう言われてもなかなか難しいですよね。
むしろ吐くほうに意識を向けるとうまく腹式呼吸ができる場合があります。
タコのように口を尖らせて、まずは4秒で息を大きく吐いて、4秒で息を大きくすってみましょう。
このときお腹を意識するのを忘れずに。
慣れてきたら2秒で吐ききって、2秒で吸う。
などテンポをあげていってあげても効果的です。
酸欠に注意してくださいね。
またピアノの音を鳴らしながら声をだしていくロングトーンなども練習としてうってつけです。
出した1音を目安に、「あー」「うー」などの母音をできるだけ一定の音量・音質で長く伸ばします。
できるなら「えおあいうー」といった形で全部の母音をだしていきましょう。
重要なのは、息の流れを止めないこと。
声が震えたり小さくなったりせず、均等に伸びているかをチェックしましょう。
録音して聞き返すと、改善点が明確になります。
自分も最初は苦手な音程は震えてしまって、安定した声を出すのが大変でした!
でも大丈夫、しっかりトレーニングを続けていくと、ある日しっかりと支えた声で発声できるようになります。
ストロー発声で息の流れと声帯を強化するトレーニング
ストロー発声は、細く長く息を出すトレーニング。
ストローをくわえて「スー」っと息を吐き続けることで、腹圧のコントロールと息の持続力が養われます。
もしストローが手元になかったら・・・自分の手でつくってしまいましょう!
手を筒のようにして吹き矢のように「ふっ!」っと吐いてみましょう。
自分のお腹に手をやると、そこが「ビクン!」と動くのがわかると思います。
そのまま長く息を吐いていき、慣れてきたら、ストロー越しに軽く声を出してみます。
ひとによってはこの段階でもう声に違いが出ている事がわかるはずです。
これにより、声帯を無理なく閉じる練習にもなり、息漏れのない芯のある声が育ちます。
遠くに届けるつもりで声を出す「声の方向」の練習
声は「どこに向かって出すか」で、通りや印象が大きく変わります。
部屋の隅や壁で集まって話すのと、遠くにいる人に向かって話すのでは、イメージとしても声の大きさが違うのではないのでしょうか。
このイメージこそが大事です。
「大声で叫ぶ」ことを目的にしてしまうと、思わず力みが入ったり、喉を使った発声になってしまいます。
あくまで「遠くに届ける」イメージを持ちましょう。
この意識を持つだけで、声の響きと方向性が整い、結果として声量も自然に上がっていきます。
まずは10メートル先にめがけて人を呼びかけるように「おーい!」と言ってみましょう。
そのイメージのまま、自分が好きな歌を10メートル先にいる人に届けるように歌ってみてください。
これを3セット、休憩をはさみながらやってみます。
すると終わるころには遠くに届きやすい声になっていることに気づくと思います。
ボイストレーニングで声量を上げるときの注意点
声量アップのための練習は、やり方を間違えると逆に喉を傷めてしまうことも。
ここでは、トレーニング時に気をつけたいポイントをまとめます。
声を張る=大声ではないことを理解する
よく「声を張って!」という表現がありますが、これは「大声を出すこと」とは違います。
無理に張り上げると、喉が締まり、響きも悪くなって場合によっては喉を痛めてしまいます。
理想は「軽く出しても遠くまで届く声」。
そのためには、声の芯をつくる練習と、身体で息を支える意識が必要です。
喉が痛むときは即中止!声帯を守る判断基準
練習中に喉が痛くなった場合は、すぐに中止してください。
「慣れれば治る」は危険な思い込みです。
声帯は非常に繊細な器官で、一度傷つくと長く影響が残ります。
声が枯れる・引っかかる・違和感があるときは、必ず休息をとりましょう。
継続のためには「休む勇気」も大事なトレーニングです。

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まとめ:大きな声は適切な練習でしっかりと出せる!
いかがだったでしょうか。
声量は単なる「大声」ではなく、息・声帯・響きのバランスで生まれるものだということがわかったもらえたでしょうか。
声量が出ない原因を見つめ直し、身体の使い方を整え、日々の練習を丁寧に重ねていくことで、短期間でも確かな変化を感じられるようになります。
まずはお腹から、次第にきれいな響きを目指して頑張っていきましょう!
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