吉祥寺のボイストレーニングスクール
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イラストレーター・ボカロ絵師コースのブログ

「ざっくり」という感覚を手に入れる方法

イラストコース担当の佐藤です。
今回はイラストの描き方について度々口にされる「ざっくり」という感覚、考え方についてお話ししてみたいと思います。

「あまり深く考えずに『ざっくり』でいいよ」
みたいなことをイラストに限らず言われたことがあるかもしれませんが、そもそも初心者の内はざっくりの度合いがそもそもわからないということがあるかもしれません。

言葉にするとふんわりとしたイメージになってしまいますが、基本的にざっくり捉えられているかどうかを判断する基準は「全体」を捉えられているかという点になります。

ざっくりの正体は「二極化」

様々なものを二極化して考える癖がある方はイラストの上達が早いと感じる傾向があります。



例えば「明るいか、暗いか」「手前にあるか、奥にあるか」といった具合に、極端な捉え方で考えてから徐々に細かい部分を整えていくというものになります。この二極化というのが「ざっくり」の正体ではないかと考えています。

例えば苦手意識をもっている方が多い「陰影」についてですが、これも最初から服のシワのような細かい部分を考えてしまうとどうすればいいのか分からなくなってしまいます。ですのでまずは「こっちから光が当たっているならここは大体明るいだろう」といった具合に光の方を向いていそうな「面」をすべて明るく塗ります。

同じように「影」の部分も予想で構わないので塗ってみます。 この時点で「明るい部分(ハイライト)」「暗い部分(シャドウ)」「基本色(ベース)」の三段階に分けて捉えることができます。描き慣れている方の場合、この三段階だけの表現の時点でかなり立体的に見えるのですが、色の段階が物足りないと感じる場合はここから細かく加筆していきます。

例えば影になっていそうな部分にも「ものすごく暗い部分」と「ほんのり暗い部分」の二種類があるはずです。
この2種類の影というのは最初に影にしなかった部分には基本的に出てこないので「どこに追加の影色を塗ればいいのか」という点においてはかなり範囲が限定されます。

おなじ手順で三段階、四段階と細かくしていくことができますが、細かくすればするほどこの表現が合っているのかどうかが分かりにくくなっていきます。三段階で描き分けた後に境目をぼかすだけでもかなり深みのある表現が可能になることもあります。

デッサンは後回しにしても良いが…

「細かく表現していくうちに正解に辿り着ける」のであれば良いのですが、スタート地点にある「ざっくり(二極化)」の捉え方が大きくずれているとなかなか正解に辿り着けません。

この「ざっくり」という感覚は説明を聞いて、何度か試してみて身につくものでもないのが厄介なところです。
私も苦手な分野ですが「デッサン」の分野になりますので、様々なモチーフに当てはめて何度も試行錯誤していく必要があります。上達の過程において避けては通れない重要な要素なのですが、一方で「楽しいとは到底思えない内容」なので「やってみましょう!」と勧めにくいのも事実です。

「デッサン」か「模写」か「枚数」か、のような議論は定期的に発生しますが、私はどれから始めても良いと考えています。ただし、「後回しにした分野が最後に自分を苦しめてくる」ということは心に留めておきましょう。

デッサンの分野は現状を打開したいと感じていらっしゃる方にとっては特効薬になりうるものが多いので、イラスト制作において新しい刺激や表現技術が欲しいと感じている方は是非レッスンで色々な技術・知識をお伝えできればと思います。

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