アニメやナレーションの世界で「この声が欲しい」と思わせる声優になるためには、才能だけでなく確かな訓練が欠かせません。
今回は、声優志望者・現役声優の方に向けたボイストレーニングの基礎から実践方法、効果や心構えまでを丁寧に解説していきます!
声優にボイトレはなぜ必要?求められる声の質と声
「芝居はできるけど、なんとなく声がこもる」「キャラクターに合う声が出せない」そんな悩みを持つ声優志望者は少なくありません。
声優という職業は、俳優のように表情や身振りで演技を補うことができない分、すべてを「声」で表現する必要があります。
そのためには、自然に聞こえるのにしっかり伝わる、そんな“訓練された声”が不可欠なのです。
「伝える声」が必要だから
声優はキャラクターのセリフを「読む」のではなく「演じる」存在です。
つまり、感情・テンポ・リズムなどすべてを声で伝えなければなりません。
しかも、その声はマイクを通して作品になるため、単に大きな声を出すだけでは不十分です。
重要なのは、「相手に届く声」。
これは、滑舌がよく、息の流れがスムーズで、音がクリアに響く状態です。
そしてこの「伝わる声」を作るには、腹式呼吸・共鳴・発音のすべてをコントロールするトレーニングが欠かせません。
演技の幅が広がるから
たとえば怒鳴ったり、悲しく泣き崩れるシーンの声などを想像してください。
声優のかたはこういうときに多くの息の量を使います。
しかしそもそも演技力以前にこういった息の量やコントロールができていないと、芯のない、また弱々しい声の出し方に終始し演じるキャラクタや感情に幅が生み出せません。
マイクに乗る声の方向性や息の使い方を間違えると、音が割れたり、声が飛ばなかったりします。
発声にくわえこういった実践的な「響き」のテクニックを併用することで、よりクオリティの高い演技が可能になるのです。
喉を守るため
たとえば大声で張り上げたり、すこしかすらせたりしながらしゃがれた人物の声をだす。
こういったことは正しい発声でないとすぐに喉を壊してしまいます。
喉は声優の商売道具、どんなにいい演技ができても壊してしまっては元も子もありません。
継続的にクオリティの高い仕事を続けていくためにも、発声はかかせないのです。
自宅でもできる!発声練習に役立つ防音・練習グッズ紹介
「声を出す場所がないから練習できない」
これも声優志望者が直面しやすい悩みです。
特に都市部や集合住宅では、隣人への音漏れが気になって、思い切り発声できないという人も多いでしょう。
ですが最近では、自宅でも安心して発声できる便利な防音アイテムが多数登場しています。
ここでは、手軽に始められるおすすめグッズを紹介します。
マンション・賃貸でも安心の防音対策グッズ
まず人気なのが、「ウタエット」などの小型防音器具です。
口元をすっぽり覆うだけで、声を内側に吸収してくれる構造になっていて、大きな声を出しても外にはほとんど漏れません。
また、吸音パネルや防音ブースも効果的です。
壁に貼るだけで響きを軽減してくれる「簡易吸音材」は、Amazonなどでも手軽に購入できますし、自分の声が反響しすぎるのを防ぐこともできるので、録音時にも重宝します。
録音・再生で自分の声を客観的に判断
身近なもので言うと、スマートフォンも便利な練習機材に早変わりです。
練習するときは、必ず録音して「自分の声を客観視する」ことをクセづけましょう。
こうすることで、理想の声とのギャップを簡単に知ることができ、上達がはやまります。
自分では気づかなかった こもった音・語尾の弱さ など、課題がはっきり見えてくると、改善の方向性も定まりやすくなりますよ!
自分もいまでも録音しますが、演じている・歌っているときは気持ちよかったのに聞いてみるとなんか違う・・・そんなことが毎回です。
でもそこから課題を見つけて克服していくと上達が実感できるので、モチベーションアップにも繋がります。
ボイトレの効果とメリット
ボイトレはすぐに結果が出るものではありません。
だからこそ、途中で「意味があるの?」と感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、正しい方法で継続すれば、確実に「声が変わった」という実感が訪れます。
このセクションでは、そんな声の変化とメリットについて、具体的に確認していきます。
声が疲れにくくなる
ボイトレを続けると、まず体感するのが「喉が疲れにくくなった」ということです。
特に長尺のアフレコ現場や朗読など、1時間を超える収録でも声がブレにくくなります。
これは呼吸や響きが安定すると、必要以上に力をいれずとも声が出せるようになるからです。
また、滑舌が良くなることで、編集やテイクのやり直しが減るという実利的な変化もあります。
滑舌が改善されると、ディレクターからの「もう一回お願いします」が減り、結果的に現場での信頼度も上がります。
それが自信に繋がり、声の乗りもさらに良くなっていく。
そういった好循環のスタートです。
「届く声」になる
練習を重ねた先に手に入るのが、「響きのある声」。
これは、音量とは別のものです。
英語ではRich Voiceといいますが、まさにリッチな声。
たくさんの響きがあるふくよかな状態で、聞いていて心地が良い声になります。
例えばマイクのりのいい声になると鼻腔共鳴などがあります。
この音を響かせるとしっかりとノリのいい音になるので演技のときに使うと存在感がでます。
通る声が出せるようになると、それだけで演技の説得力が増します。
特別な芝居をしていなくても、声の質だけで「プロっぽさ」が伝わる。
これもまたボイトレをすることの大きなメリットでしょう。
息が長く続く
長いセリフを読むとき、つかれませんか?
息が続くということは、それだけ幅のある演技ができるということでもあります。
長めのセリフや、いっきにまくしたてる言葉なども長い息が必要です。
途中で続かないようでは演技に説得力がうまれません。
しっかり長い息を使えるようになると、短い言葉も楽に出せるようになり、全体としてのクオリティも上がるということです。
本番前の声を整えよう!声優のためのウォームアップ
いざ収録!というタイミングで、声がかすれたり、思うように出なかったりするのは避けたいところ。
そんなとき、ウォームアップをしているかどうかが声のコンディションを大きく左右します。
ここでは、声優向けに特化した短時間でできるウォームアップ方法を紹介します。
声帯のための軽いストレッチ
まずは、体を整えることから始めましょう。
肩を軽く回し、首をゆっくり回し、顎を前後左右に動かします。
これだけでも首回りや喉の緊張が解け、声帯の動きが滑らかになります。
加えて、「舌のストレッチ」も効果的。
舌を思い切り前に出し、左右上下に動かすことで、舌根の筋肉が緩み、発音の明瞭さがぐっと増します。
呼吸とハミングで気持ちを整える方法
体が整ったら、呼吸と共鳴の準備。
まず、腹式呼吸で息をしっかり吸い、ゆっくり「スー」と吐いてリラックス。
そして「んー」とハミングして顔や頭に音を響かせましょう。
この「ハミング+共鳴」の組み合わせは、喉への負担が少ないうえに、声の響きを自然に取り戻してくれる優れた方法です。
5分ほどで効果が感じられ、気持ちも自然と集中状態に切り替わっていきます。
【実体験】を入れてください:ウォームアップで本番の声が変わった経験
実際に行うボイトレとそのコツ
ボイトレと一口に言っても、内容は多岐に渡ります。
ここでは、現場で使えるようになることを前提とした声優向けの練習メニューを紹介します。
声帯のための軽いストレッチ
まずは、体を整えることから始めましょう。
肩を軽く回し、首をゆっくり回し、顎を前後左右に動かします。
これだけでも首回りや喉の緊張が解け、声帯の動きが滑らかになります。
加えて、「舌のストレッチ」も効果的。
舌を思い切り前に出し、左右上下に動かすことで、舌根の筋肉が緩み、発音の明瞭さがぐっと増します。
呼吸とハミングで気持ちを整える方法
体が整ったら、呼吸と共鳴の準備。
まず、腹式呼吸で息をしっかり吸い、ゆっくり「スー」と吐いてリラックス。
そして「んー」とハミングして顔や頭に音を響かせましょう。
この「ハミング+共鳴」の組み合わせは、喉への負担が少ないうえに、声の響きを自然に取り戻してくれる優れた方法です。
5分ほどで効果が感じられ、気持ちも自然と集中状態に切り替わっていきます。
実際に行うボイトレとそのコツ
ボイトレと一口に言っても、内容は多岐に渡ります。
ここでは、現場で使えるようになることを前提とした声優向けの練習メニューを紹介します。
呼吸・発声を支える基礎トレーニング
まずは呼吸。
腹式呼吸を意識した「スー」「ハー」のロングブレスは、すべての発声の土台となります。
1回5〜10秒から始めて、徐々に伸ばしていきましょう。
こういった形で長く伸びる息を作っていきましょう。
一定の息の量をブレなく、同じ量で出す練習は、台詞の安定感に直結します。
また長台詞などの前にはリップロールで唇もウォームアップさせてあげるとよりスムーズに言葉がでるようになってよいでしょう。
滑舌のトレーニング
次に、母音を中心とした滑舌トレーニング。
まずは早口言葉などを用意してやりましょう。
「あえいうえおあお」「ぱぴぷぺぽ」など、口を大きく開けて明瞭に発音する練習です。
鏡を見ながらやると、発音時のクセも確認できてより効果的です。
言葉は母音を意識するとはっきりと聞こえやすいです。
普段会話するときとの違和感をしっかりと感じて、その違和感を何度も何度も噛みしめるようにくりかえしましょう。
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ZIGZAGミュージックスクールでは、声優のボイトレに特化した内容で、一人ひとりにあったカリキュラムで目的の声が手に入ります。
自分の練習が合っているかわからない・・・。
どうやって響きをよくするんだろう・・・。
そんなひとはまずは無料体験レッスンを受けてみましょう!
まとめ:適切なアプローチで演技に直結した発声を手に入れよう!
いかがだったでしょうか?
声優という仕事において、ボイトレがいかに大事かわかってもらえたと思います。
声は自分の中にある楽器。その楽器を丁寧に整えていくことで、幅広い演技や歌に対応できるようになっていきます。
無理に一気にやる必要はありません。今日から1つだけでも取り入れてみてください。
続けるうちに、自分の声が少しずつ変わっていくのを感じられるはずです。
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