歌っていて「なんだか声が抜けない」「響かない」「聞き取りづらい」と感じたことはありませんか?
今回はそんな「声が抜けない人」に向けて、声のこもりや通りの悪さの原因と改善方法までを一つずつ丁寧に解説していきます。
それでは一緒に通りのいい声を手に入れていきましょう!
声が通らない、こもる人の特徴と原因とは
声が通らない、こもって聞こえる・・・。
これは歌だけでなく話し声にも共通する悩みです。
まずは声が通らない場合の主な原因を見ていきましょう。
口や喉の開きが足りない
まず一番多い原因は「開口不足」です。
口をしっかり縦に開けずに話す・歌うと、音が外に出る前に口の中で吸収されてしまい、音が前に飛びません。
これは、まるで鍋の中に入れられたスマートフォンが蓋を閉じられたまま音を鳴らしているようなものです。
特に「あ行」や「か行」で、口の開きが浅いと音がモゴモゴしがちです。
声は口の響きを使って大きく出すことができます。
喉に関しても同様で、喉が締まっていると声は前に出ていきません。
喉の奥を開く感覚、いわゆる「喉を開ける」という状態ができていないと、音の響きが広がらず、こもった印象になってしまいます。
息が浅く、響きが前に飛ばない
通らない声の人に多いもう一つの特徴が「息の浅さ」です。
吸った空気が胸で止まり、口元だけで喋るような発声では、体を使ってしっかりと響かせることができません。
さっき音を口や喉を開いて響かせるということを話しましたが、口や喉がリコーダーの筒や穴の部分だとしたら、息はまさに風の流れです。
風の流れが弱いと音が弱くなってしまうのと同じで、息が弱いと声が「押し出せない」印象になります。
音程が悪い
実は音をちょっと変えるだけでも響きやすくなったりします。
音程というと音楽だけの話しに聞こえますが、普段の会話でも私達は様々な声色を使い分けています。
たとえば電話がかかってきたときや、なにか嬉しいことがあったときは声が高くなったりしますよね?
こういったように音を少し高くするだけでも通りやすく鳴ったり、また歌でも低音の響きばかりを意識していると通りにくい声になってしまったりします。
通る声を手に入れるには、音程を意識することも大事です。
鏡で口の開き方を確認したり、録音を習慣にすることで、少しずつ自分のクセに気づいていきましょう。

喉に力が入ってしまう人の発声習慣
「喉に力が入る」と感じたことはありませんか?
実はこれ、声の抜けを妨げる最大の原因のひとつです。
無意識に起こるこの力みに気づくことが、改善の第一歩です。
力んでしまう姿勢と無意識のクセ
歌っているときに肩が上がっていたり、首が前に出ていたりしませんか?
こうした姿勢のクセが喉への圧力となり、発声を響かないものにしてしまいます。
また立ったときに骨盤が前傾していると、自然と腹圧を使えなくなり、その分喉だけで声を出そうとしてしまうのです。
力まず自然な発声をするためには、まず姿勢から整える必要があります。
しっかりおしりを中にしまい、骨盤を支えるように立つようにしましよう。
「がんばるほど声が詰まる」メンタルの落とし穴
「いい声を出さなきゃ」「大きな声を出さなきゃ」と思えば思うほど、実は声は詰まっていきます。
それは頑張ろうという意識が、声帯に余計な力をかけ、喉周りの筋肉が固まってしまうからです。
歌はメンタルも特に大事だと言われます。
高音になるほどこの傾向は顕著で、「力を入れれば出る」と思い込んでいると、逆に苦しくなる一方です。
声の通りをよくするには、力を抜く技術こそが必要なのです。
息のコントロール不足が喉の緊張を生む
喉に力が入る人の多くは「息が足りていない」か「息の出し方がバラバラ」な傾向があります。
息を細く長く出す感覚、つまり腹式呼吸とその支えが身についていないと、喉で無理やりコントロールしようとして力んでしまいます。
少しずつでかまいません。
まずは深く息を吸って、お腹を意識しながら吐き出す感覚をつかむところから始めてみましょう。

声の通りをよくするための具体的な発声法
ここからはいよいよ実践編。
声を変えるための発声トレーニングを紹介していきます。
地味ですが、しっかり練習をして、実感を得ていきましょう!
腹式呼吸とリップロールで脱力の感覚をつかむ
息の流れが悪いと声がこもるという話をしました。
それを改善するためにはまず、複式呼吸から実感していきます。
まず肘を膝につけ、試合前のボクサーのように上半身を脱力して下を向きます。
そして口をタコの口(漫画のキスをするときのような口)にしたら、下を向いて一気に息を吐いていきます。
せーの・・・。
ふーーーーっ!
限界になったら息を吸いましょう。
やり過ぎに注意です。
どうですか?吸い込んだときに、お腹が膨らんだ感じがしませんでしたか?
これが複式呼吸の感覚です。
複式呼吸をやって息の量を増やす感覚をつかんだら、次はいよいよ息の流れを意識する練習です。
リップロールは、唇をプルプル震わせながら息を出す練習です。
唇を軽く閉じ、息を前に出すことで、喉の余計な力が抜け、共鳴の感覚を探りやすくなります。
リップロールをしながら音階を上下すると、声帯が自然な状態で動いてくれるようになります。
自分が高音を出せるように鳴って感じた感覚としては、このリップロールで息が抜けていく感覚は、高音を出すときに感じる息のながれとそっくりです。
しっかり練習していきましょう。
口を縦に開けるトレーニングで抜け感アップ
口が横に広がると、声が漏れてこもる原因になります。
しっかりと縦に開く練習をしましょう。
鏡の前で「アー」と発音しながら、指が2〜3本入るくらいの縦開きを意識すると効果的です。
これにより、音が前に飛びやすくなります。
更に喉の奥の空間を開けてあげます。
あくびをするときのような感覚で、喉をあけるとうまくいくかもしれません。
これにさっきの複式呼吸で声をだしてみてください。
きっと驚くように通る声が出たんじゃないかと思います!
息の流れと録音チェックで客観的に確認する
どれだけ発声しても、客観的に観察ができないと、成長が鈍ってしまいます。
スマホで簡単に録音できるので、練習前後で比較してみましょう。
録音を続けていくと、少しずつ自分の声に変化が出てくるのが実感できます。
「前よりクリアに聞こえる」「抜けがいい」と思えたとき、成長を感じてモチベーションの維持にも効果的でしょう。
息の量、響き、ブレスの長さ。
理想の音になるまで何度も練習していきましょう。
声を改善するための心構えと練習の継続法
テクニックも大切ですが、上達のためにもっと大切なのが「心構え」と「継続」です。
このセクションでは、練習を続けるための考え方をご紹介します。
完璧を求めすぎない「一歩ずつの意識」
声は筋肉です。
一日で変わるものではなく、少しずつ変化していくもの。
最初から「プロみたいな声」を目指してしまうと、思ったようにいかない自分にガッカリしてしまいがちです。
今日より少しだけ声が出しやすくなった、録音で聞き取りやすくなった、それだけでも十分な進歩です。
完璧を目指すより、日々の変化に目を向けましょう。
録音で成長を「見える化」してモチベ維持
声の変化は、録音することで客観的に捉えることができます。
日付をつけて記録しておくと、1週間・1ヶ月後に「お、変わってる!」と実感できます。
人に聞いてもらうのも大事ですが、自分の声に耳を澄ますことで、自分の努力を自分で認められるようになります。
特に声の通りなどについてはボイスメモなどでも十分変化がすぐに感じられるのでおすすめです。
小さな違和感に気づく「耳」と「気づき」が武器になる
声の変化はほんの少しの違和感に宿っています。
「今日は喉が楽だったな」「ちょっと前に出る感じがした」そんな小さな感覚を大事にしてください。
感覚が鋭くなるほど、改善スピードも速まっていきます。
逆に「きょうは出しづらい」「なんだか喉が痛いぞ」
そんなときは無理せず練習を休むことも大切です。
しっかりと自分のペースで、無理なく続けていくことがスキルアップのコツです。

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自分の声はこもっているのか?だとしたらどうやって矯正していったらいいのか・・・。
そう思っていませんか?
現在の歌声をプロが分析し、最適なトレーニングを提案、具体的な改善方法を知ることで、最短距離で通る声を手に入れるための練習をすることができます。
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まとめ:声のこもりは改善できる!
いかがだったでしょうか。
声が抜けない、通らないという悩みには、身体の使い方・響かせかた・心構えなど、さまざまな要因が絡んでいます。
大事なのは、焦らず、地道に、毎日の練習の中で小さな変化を感じていくこと。
あなたの声はきっと変わります。
今日から、ほんの少し意識を変えてみてください!
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