日本でも大人気だったミュージカル映画、「ウィキッド」その主演のひとりでもあった歌姫。アリアナ・グランデの秘密に今回は迫っていきます!
アリアナ・グランデと『ウィキッド』の世界観の共通点
映画『ウィキッド』の実写化が発表されたとき、多くのミュージカルファンや音楽好きの間で話題となったのが、「アリアナ・グランデがグリンダ役を演じる」というニュースでした。
ただのキャスティングでは終わらない、彼女とキャラクターの深いリンクに注目してみましょう。
アリアナが演じる「グリンダ」とはどんなキャラクター?
グリンダは、ブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』に登場する、明るくキュートで少しお調子者な魔女。
高音域で軽やかに跳ねるような歌声や、表情豊かなセリフまわしが求められる、非常に難易度の高い役どころです。
実写映画でこの役を演じることになったアリアナ・グランデは、まさにその条件にぴったりはまる存在。
彼女がもつ柔らかくもクリアな高音域は、まるでグリンダがそのまま現実に現れたかのような錯覚すら覚えるほどです。
『ポピュラー』の軽やかさと歌唱の難しさ
『ポピュラー(Popular)』は、グリンダの象徴的な楽曲。
明るく陽気なメロディとは裏腹に、急な音程の跳躍、テンポの速さ、セリフ調のニュアンスなど、技術的にはかなりの難曲です。
この楽曲を「軽やかに、かつ正確に」歌えることこそが、グリンダ役の生命線とも言えます。
そしてアリアナは、まさにこの役に適任でした。
力任せではなく、余裕を持って遊ぶように音を転がしていくその様子に、多くのファンが惹きつけられたのではないでしょうか。
アリアナの高音はなぜ美しい?
次に彼女の歌について更に掘り下げていきましょう。
アリアナ・グランデといえば、その突き抜けるような高音を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
けれど、彼女の高音は「ただ高い」だけではありません。
ミックスボイスで“なめらかに繋がる高音域
まず注目したいのが、アリアナのミックスボイスの自然さです。
地声と裏声のちょうど中間のような声で、高音に上がっていっても圧力がほとんど変わらず、遠くに飛ぶように響きます。
彼女の歌声をよく聴くと、音域が変わっても声のキャラクターが一貫しており、ほとんど段差がありません。
これは、しっかりとミックスボイスで高音にアプローチできている証拠です。
聴いている側は裏声の切り替えに気づかず、自然に高い音に到達しているような感覚になるのです。
ベルティングボイスの力強さと透明感のバランス
アリアナはクラシカルな発声をベースにしながら、必要な場面ではしっかりとベルティングも使いこなしています。
ベルティングとは、地声を高音域まで力強く張り上げる発声方法の中でも、口腔の響きをとくにしっかりと使ったものです。
舞台系の楽曲では定番ですが、無理に張ると喉に負担がかかり、音が荒れたりガラついたりします。
アリアナの場合は、喉を締めることなく、腹圧と共鳴のコントロールでこの張った声を成立させているのが特徴。
結果として、ベルティングなのに抜けがよく、透明感のある音色になっているのです。
ファルセットの抜け感が生み出す「軽やかさ」
そして忘れてはならないのが、ファルセットの使い方です。
アリアナのファルセットは「か弱い裏声」ではありません。
芯を抜きつつもしっかりとした響きをもち、音楽に“余白”や“余韻”を与える役割を果たしています。
楽曲「Popular」のなかではファルセットをメインに、しかし地声やミックスもきちんといれることで、全体的に軽やかな印象の中でもしっかり「歌」としての印象づけがされています。
アリアナの高音をマネする!3つのトレーニング法
「アリアナみたいに歌えたら…」そう思ったことのある人は少なくないはず。
ここでは、アリアナ・グランデの3大テクニック =ミックスボイス、ベルティング、ファルセットそれぞれの練習法をご紹介します。
ミックスボイスの境界を感じるスライド練習
まずはミックスボイスの感覚を掴む練習から。
地声と裏声の間を滑らかにつなげるためにおすすめなのが「スライド音階(グライド)」の練習です。
たとえば「あ〜お〜う〜」のように母音を変えながら、低音から高音まで滑るように声を出していきます。
最初は「うまくつながらない」と感じるかもしれませんが、毎日繰り返すことで、高音を出すのが少しずつ楽になっていきます。
口の開きや舌の位置によって響きも変わるので、鏡でチェックしながら行うと効果的です。
ベルティングをしっかり共鳴させて行う感覚
ベルティングボイスを練習するとき、ありがちなのが「喉で張り上げてしまう」失敗です。
これは喉が痛くなるだけでなく、声帯にダメージが蓄積されてしまいます。
アリアナのような柔らかく芯のあるベルティングを目指すには、「喉を開いたまま呼吸を使う」というイメージが大切です。
そのうえでしっかりと声帯をしめて音を鳴らしてあげる必要があります。
最初はリップロールで息の流れを整理し、その後「グ」などの音でしっかりと高音まで出せるようになっていくと出したい音に近づいていくでしょう。
唇をふるわせながらピアノの音に合わせて、出す音を上下にあげていきましょう。
しっかりやってみると意外と身体が疲れるのがわかると思います。それだけ身体の筋肉を使っている証拠です。
ファルセットは“消える寸前の声”を狙う
ファルセットを出すには、とにかく「力を抜く」こと。
特に喉の奥と口の周りを緩めて、息の流れを妨げないようにしましょう。
ピアノアプリやキーボードを使って、半音ずつ音階を上げ下げしながら発声していきましょう。
ファルセットで音階練習をすることで、高音域での安定性が養われていきます。
「ほ」などで音階をスライドさせていくことでより音のつながりを意識していくことができます。
『ポピュラー』を題材に歌い方を真似してみよう
ここまでで、アリアナ・グランデが持つ高音テクニックの仕組みと、その練習方法を見てきました。
では、それらを実際の楽曲でどう使えばよいのでしょう?その絶好の教材になるのが、映画『ウィキッド』の劇中歌「ポピュラー」です。
曲の構造と音域を簡単にチェック
「ポピュラー」は、グリンダというキャラクターの明るさや、ちょっぴりおせっかいな性格を全開で表現する曲。
音域も広く、頻繁な跳躍や早口のセリフ調も混じる、なかなか手強い1曲です。
この曲は、地声→ミックス→ファルセットまで、声のあらゆるレンジを使う構成になっていて、アリアナ・グランデのボーカルスタイルそのものといっても過言ではありません。
高音ポイントをどう攻略する?注意する点
「ポピュラー」を歌う際に注意したいのが、高音に“跳ぶ”ところで喉に力が入りすぎること。
特に、語りから突然高音にジャンプするフレーズでは、焦って喉を絞めてしまいがちです。
ここで活用したいのが、これまで練習してきた地声の感覚と裏声の感覚の違いです。
この曲ではミックスボイスも使われますが、特に難易度が高いのが、この地声と裏声の急な切り替えです。
しっかりと練習で得た感覚をもとに、素早く切り替える訓練をしていきましょう。
最後には特大ファルセットの緊張ポイントがやってきます・・・乗り越えるためにもがんばりましょう!
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まとめ
いかがだったでしょうか?
映画『ウィキッド』のグリンダ役を通して、アリアナ・グランデの歌声にはどれほど繊細な技術が込められているのかが、少し見えてきたのではないでしょうか。
彼女の高音は、生まれつきの才能だけでなく、ミックス・ベルティング・ファルセットといった技術の積み重ねによって支えられています。
「ポピュラー」のような楽曲を教材に、自分なりの練習を積み重ねていけば、きっとあなたの中にも“アリアナ的な響き”が育ってくるはずです。
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