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【ミュージカルの歌い方とは?!】J-POPとの違いを徹底比較

同じ歌でもミュージカルとJ-POPを聴き比べると、まるで別物のように声の響きが違います。

「強くて太い声」はミュージカルの歌い方の特徴といえるでしょう。

ミュージカルの歌を歌いたい・・・。今回はそんな方のためにミュージカルらしい歌い方をJ-POPとの比較を通して、仕組みから紐解いていきましょう!

ミュージカルとJ-POPの声の違い

ミュージカルとJ-POPの違いは、「声帯の使い方」「息の量」「響かせる場所」という3つの要素が大きく関係しています。

同じ声でも、身体のどこをどう使うかによってまったく別の音色が生まれるんです。

J-POPの発声

J-POPは基本的に「マイクで拾うこと」を前提とした発声です。

だから、必要以上に大きな声を出す必要はなく、繊細な息づかいや軽い響きが魅力になります。

声帯は厚いほど音が太く響きますが、J-POPの場合は薄く使い、閉じる時間が短いのが基本です。

悪い言い方をすると響きの薄い音になりますが、これがマイクにのせたり、バンドサウンドにのせたときにハッキリと聞こえる理由なのです。

この音はマイク乗りがよかったりします。

またさらに鼻腔の響きを使うと、前に飛んで勢いがつきます。

この音を使う割合が多いのもJ-POPの歌い方の特徴としてはよく見られるでしょう。(例えば・・・aiko、松田聖子、Mr.Children などなど)

海外の研究でも、J-POP歌手はオペラ歌手の約半分ほどの閉鎖比率(声帯の閉じる割合)ともいわれています。

つまり「息交じりのやわらかい音をあえて作っている」ということなんですね。

ミュージカルの発声

一方、ミュージカルは舞台表現の延長なので、マイクなしで劇場の一番後ろまで声を届けるという目的がもともとあります。

そのため、J-POPとは真逆の発声を使うことが多いです。

つまり声帯を厚くしっかりしめ、閉鎖時間は長く、呼気圧を強くかけて「押し出すように声を飛ばす」のです。

胸声(チェストボイス)を軸にするため太く強い響きも特徴といえるでしょう。

咽頭腔を大きく開き、倍音が豊かな声を作る、などもよくみられます。

イメージとしてはオペラのような深い音と、J-POPの間のようなイメージです。

実際に劇場で聴くミュージカルの声は、胸の奥まで「ドーン」と響いてくるような感覚がありますよね。

あれは単に声が大きいのではなく、こういった身体の使い方そのものが「遠くに届く声の設計」になっているからです。

ミュージカルとその他ジャンルの歌い方の違いの比較

歌い方の違いに関しては、「発声の状態」でまとめてあげるとわかりやすいです。

声帯の厚みと息の量によって、声は大きく 3つのギア に分類されるんですね。

こうすることで他のジャンルとの差別化もわかりやすくなります。

         声帯の状態  息の流れ  代表ジャンル 
厚く閉じる少なめミュージカル・ロック
中間適度洋ポップス・バラード
薄く軽い多めJ-POP・R&B・ウィスパー系

ミュージカルでは主に①、J-POPは②〜③を多く使います。

つまり、ジャンルが変われば「求められる声そのものの構造が変わる」ということですね。

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ベルティングのための練習

つぎに初心者でも段階的にベルティングへ近づくための3ステップを紹介します。

どれも私自身のレッスンでも頻繁に使う練習法なので、安心して取り組んでみてくださいね。

音の上下で胸声を高音に運ぶ

ベルティングの入口は、まず地声(胸声)を滑らかに上へ運ぶ練習から始まります。

一般的に地声は低〜中音域では安定しますが、高くなるにつれて喉が締まりやすくなります。

先生に見てもらいながら、または音を一定にしながらなるべく上まであがるように練習しましょう。

軟口蓋を鍛える練習

ミュージカルの声の大きな特徴は広い口腔共鳴

特に「軟口蓋(のどの奥・上側)」をしっかり上げることで、ベルティング特有の「縦に太い響き」が生まれます。

イメージとしてはこの空間を鍛えるイメージです。

こちらの音にあわせて、「マ」などで空間を広げてはっきりした音を出せるようにトレーニングしていきましょう。

実際の曲で練習する

スケールや発声練習で基本が整ってきたら、最後は 実際のミュージカル曲で練習する のが効果的です。

ここでは、日本でも練習に使う人が多い3曲を紹介します。

● Part of Your World(美女と野獣)

ミュージカルの歌い方の入門として最適です。

特にアリエルのセリフなどもあるので、声がぶれないようにしっかりと息の流れを復讐しましょう。

● 私だけに(エリザベート)

サビの高音は典型的なベルティングの代表例。

ベルティングで大きな声を出すパートが続くので、持久力が大事になってきます。

● I Dreamed A Dream Scene(レ・ミゼラブル)

非常に力強く、また繊細に歌の表現を保つ必要があるので、総合力が試されます。

実際の楽曲を使うと「技術として練習する声」と「音楽として使う声」の差が自然に埋まり、ベルティングの実践力が一気にアップします。

ぜひ練習の中にとりいれてみてください。

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Q&A

Q1:ベルティングと裏声の違いは?

ベルティングは「胸声ベースの強い発声」。

一方、裏声(ヘッドボイス)は「軽くて息が多め」。声帯も空いていて、響く割合もすくないです。両者は声帯の厚み・息の量・閉鎖時間がまったく違います。

Q2:J-POPの息混じりは喉に悪くない?

むしろ、息混じりの発声は声帯への負担が少ないことも多いです。

正しく行えば問題ありません。

Q3:ミュージカルの響きは家で練習できる?

ミュージカルの歌の練習だからといって、大きな声を無理に出す必要はありません。

ベルティングの土台は「息の支え」と「口の形」です。まずは呼吸や小さめの声量で練習をはじめましょう。

Q4:ジャンル間の発声は両立できる?

十分できます。

実際にプロでも両方を使い分ける人は多く、発生方法の切り替えを理解すれば声の幅は大きく広がります。

Q5:初心者がまず意識すべきポイントは?

まずは「息の流れ」と「声帯の厚み」の感覚を知ること。

高音を出そうとするほど喉を使いたくなりますが、力まずに声をだしましょう。

まとめ

ミュージカルとJ-POPでは、声帯の使い方・息の量・響かせ方が大きく異なります。

これらの違いを理解し使い分けることで、高音の安定や表現力の幅が広がり、より自由にミュージカルの表現ができるようになっていきます。

まずは呼吸や声帯のトレーニングから、最後に楽曲を使ってしっかりと上達していきましょう!

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