吉祥寺のボイストレーニングスクール
ZIGZAG MUSIC SCHOOL

ミュージカルレッスンコースのブログ

集中するということ


こんにちは。ZIGZAG MUSIC SCHOOLヴォーカル講師、DECO DANCE SCHOOLヨガインストラクター永岡です。

ミュージカルワークショップ、開催しました

先日、ミュージカルワークショップを担当させていただき、無事終了しました。
ご参加くださったみなさん、ありがとうございました。
ダンスの生徒さん、歌の生徒さん、まだはじめて間もない方も、皆さまとても意欲的に取り組んでくださり、私自身も学びの時間となり、そしてたくさん刺激を受けました!
2時間と決して短くはない時間でしたが、集中して取り組んでいただけて、やってみようと思う気持ちって大切だよなぁと再確認しました。
私も感化されたのか集中しまくって、その結果1枚も写真を撮りませんでした!!(これはただの言い訳ともいう



撮り忘れたので、ひとり再現

ミュージカルにも、ヨガにも、避けて通れない集中力について

さてみなさん、ご自分について、集中力があると思いますか?それとも集中力が無い?まぁまぁ?
そして、そのご自身の集中力の有無について、満足していますか。

音楽家もそうですが、ファインアートのアーティスト達の集中力って、私の語彙力ではこうしか言えませんが「凄い」です。
美術家、というとなんだか違うかなと思ったのでファインアートと書きましたが、この場合某藝術大学の音楽じゃない方の方々を想像してくださると良いかと思います。
まさに文字通り「寝食を忘れて」没頭して作品を仕上げたりって、実際あるんですよね。
こういう集中力は、正直誰にでも真似できるものではない、と凡人の私は思ってしまいます。

でも、決して自分には足りない、と悲観しすぎることは無いとも思うんです。
集中力がない、と言いますが、無いというか他のことにも気を取られる、というのがほとんどの場合ですよね。
わんちゃんと暮らしている方は一緒に生活していると、寝てても物音や気配ですぐ起きるな、と感じませんか?
犬って動物の習性から集中して長い時間寝ないことがほとんどです。
まぁお家の環境に慣れていて熟睡する子も中にはいますが、本能で様々な方向に意識を向けているから、小さな物音でも起きられるようにしているんですよね。
サバンナの真ん中で熟睡してたら死んでしまいますから。(ご家庭にいるような犬はきっとサバンナには居ませんが)

人間も遥か祖先はマルチタスクが当たり前で、今だって例えば子どもを育てるのにはマルチタスクは必要不可欠で、色んなことに意識が取られるのは生物としては、きっとおかしいことでは無いのですよね。
すなわち様々なことに意識を張り巡らせているという事ですから。

キッズの集中力は、大人がある程度整えてあげてください

お子さんの場合、もともと色々なことに興味深々の子はすごく色んなことに次々関心を移していき、それらを自ら吸収しますよね。
でも1つの気に入ったことにすごく集中する子もいたり。その時々で両方の側面があったり。



お子さんに対しては、集中したい、させたい環境の時(勉強など)はまわりに集中を削ぐような物、おもちゃや使わない物は置かない、そばにいる人も関係ない事してるのは良くない。
逆に色んなことに興味を持たせたい時(例えば水族館や舞台鑑賞なんかもそうですね)は大人が自分目線での解説をしたりせず、自由に見せる、など保護者やまわりの大人が環境を整えてあげれば良い、というのは少し考えると分かりますよね。
(小学校高学年くらいでも、まだ本人が全てを自分で、というのは難しいかなと思います。
親がある程度快適な土壌を作るの大事!と片付けが苦手な自分に今言い聞かせていますのでお付き合いください)

お子さんの場合は、複数に目を向けさせる練習より、まずは自分の興味のあることに正しく目を向けられる手助けをすることが大切なのではないかな、と思っています。DECOやZIGZAGのレッスン室は、お子さんが集中しやすい環境なので、ぜひ練習にもご活用くださいね。

舞台で演じる時には、マルチタスクで行動

さて、話を大人の集中力についてに戻します。

ミュージカルの俳優さんは、舞台上で高い技術を披露する集中力と、安全に舞台が進行できるように、周りの方との連携も取れるように、細かいところにも目を向けられるマルチタスク的思考も求められる難しいお仕事です。

ワークショップでも少し、お芝居やダンスをしつつ歌う体験をしていただいたのですが、音楽の決まった尺(タイミング)の中で演技をする、さらに物を持つ、服を着る、など決め事をこなしていかなくてはならず、これがなかなかに難しい。
もちろん役を「生きる」ことは必要ですが、その一方であれをする、これをするというところにもアンテナを張れないと厳しいものがあります。
私は劇団四季やオペラの舞台しか経験していないのでそうじゃないカンパニーだと違うよ!って事もあるかもしれませんが、例えば1つの役を通しでやるとしても、アンサンブルで1つの作品中何役も演じるとしても、舞台からアウトしたあとも上演中であれば細かくこれをこの時間にやる、というのが決まっています。(もしかしたら世の中には、裏仕事は全て違う人がやってくれるカンパニーもあったりするのかな…?皆さんがこれまで参加された舞台はどうでしたか?)

この時間までに〇〇さんの衣装を着る手伝いをする、自分のメイクを落とす、カツラを付け替える、などなど…少なくとも劇団四季の舞台ならば、集中して役を生きる、だけでは乗り切れないのが現状です。
色んなことに目を向けられなくては舞台に立てません。集中しすぎて着替えを忘れ、前のシーンの衣装のまま舞台に出てきてしまったら、、考えるだけで恐ろしいです。

ヨガのダーラナー(集中)の考え方

ヨガでは集中することをダーラナー(サンスクリット語です)と言い、より快適で偽りのない自分に近づくための1つのステップと捉えられています。瞑想の入り口は、ダーラナーと言われています。
ただ、その集中とは、自分でもコントロールできないくらい全てのことを捨てて没頭することではなく、うつろいやすい心をひと所に留めて行う「集中」です。

人は意識的にも無意識にも常に考え、想像します。今、1分間だけでも落ち着いて座って目を閉じたら、まず最初に何を感じますか?この後の予定?次の食事のこと?それとも音楽?
ひとつ考えが頭に浮かんだら、その後も連想ゲームのように次々と頭に色んなことが浮かんでくる。なんて事はよくある事ですが、ヨガのダーラナーには程遠い状態です。
では、この連想ゲームを断ち切って集中するにはどうしたらいいか。
ご自分の呼吸に意識を向けてみましょう。
ヨガでは音を立てる呼吸の方法なんかもありますが、別に音は立てず、歌う時と同じ喉の奥が広い状態で、ゆったり鼻から吸って、鼻から吐きます。
そして、一定の早さにコントロールしていきましょう。そんな風に呼吸に意識を向けていると、あら不思議。あっという間に1分です。
他のことに気を取られずに、過ごせる自信がつきそうですよね。

ヨガでも音楽でも、呼吸って大切

私はヨガのレッスンでも呼吸のコントロールを大切にしていますし、歌でもお芝居でも、呼吸をコントロールすることが大事だと思い、レッスンに取り入れています。
お芝居の中では呼吸を乱す必要があるシーンだってありますが、それも自分のコントロール下で行うべきなのです。

呼吸に関して自分の思い通りにできていたら、集中を保ちつつ、まわりに目を向けることができます。
心を留めなくてはいけないと言われると、心が動いてはいけない、周囲に対して何も感じないようにしなくては!と思ってしまうかもしれませんが、そうではなく。
人の心はそもそも絶えず変化するものだから。呼吸をコントロールすることで、心のうつろいも自分で手綱を握れるようにする。呼吸が自分の思い通りにできている、という芯がある、安心感がある状態だと、舞台、まわりの俳優さん、音楽、お客さまetc…様々な方向にアンテナを張り巡らせることができるのです。
まずは呼吸に意識を向けること。私のおすすめの集中方法です。
良かったら取り入れてみてくださいね。
やり方があってるか分からない、という方はヨガでもヴォーカルレッスンでも。まずは体験レッスンにいらしてくださいね。



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