こんにちは、ZIGZAG MUSIC SCHOOLです!
地声ならちゃんと歌えるのに、裏声になった瞬間に「スー」とかすれた声になってしまう。
好きな曲のサビで裏声が出てくると、そこだけ自信がなくなって声が小さくなる。
そんな悩みを抱えている方は、実はとても多いです。
私自身も、昔は自分の歌にコンプレックスがあり、特に裏声がうまく出せずに悩んでいました。

結論:裏声のかすれは「息の出しすぎ」を見直すと変わる
裏声が「スー」と息っぽくかすれる場合は、声と一緒に外へ漏れる息を減らすことで改善する可能性があります。
裏声を出すとき、「高い声だから、たくさん息を使おう」と息を多く吐いてしまうことがあります。
すると、声と一緒に「スー」という息の音が混ざり、かすれたように聞こえやすくなります。
綺麗な裏声に近づけるポイントは、次の3つです。
1つ目は、裏声を出すときの息の量を調整することです。
2つ目は、声の出始めから息だけが先に漏れない状態を作ることです。
3つ目は、細い裏声でも響きを感じられる出し方を見つけることです。
どれも練習によって身につけられる要素なので、まずはこれから紹介する4ステップを試してみてください。
ただし、どんな曲でも安定して綺麗な裏声を出せるようになるには、継続的なトレーニングが必要です。
まずは「今の裏声から何を変えればよいのか」を、4つの練習で確認していきましょう。

裏声を綺麗に出すための練習4ステップ
用意するものは、ティッシュ1枚、上半身が映る鏡、録音ができるスマートフォンです。
始める前に、好きな曲の中から裏声を使う短いフレーズを1つ選び、普段どおりに1回歌って録音しておきましょう。
これを練習後の録音と聴き比べることで、裏声のかすれが変化したかを確認できます。
ステップ1. ティッシュを使って、裏声の息の量を調整する
【改善したい症状・悩み】
裏声を伸ばしたときに「ウー」という声と一緒に「スー」という息の音が聞こえたり、数秒で息が足りなくなったりする場合に行う練習です。
口から出ている息をティッシュの動きで確認しながら、裏声を保てる範囲で息の量を減らしていきます。
【具体的な練習方法】
ティッシュの上端を指でつまみ、口の正面10センチほどの位置に垂らします。
まず、地声で歌うと力が入りやすく、裏声なら出せる高さを1音選び、「ウー」と5秒間伸ばしてください。
声を出している5秒間、ティッシュの下端がどのくらい動くかを見ます。
ティッシュが口と反対側へ大きくめくれる場合は、次の「ウー」で、ティッシュの動きが前回より小さくなるように息を減らします。
まだ大きく動く場合は、声が途切れない範囲で、1回前よりさらにティッシュの揺れが小さくなる出し方を試してください。
このように、ティッシュの動きを1回ずつ小さくしながら、5秒間声を保てる息の量を探します。
【できているかどうかの判断基準】
「ウー」を5秒間途切れずに伸ばしている間、ティッシュが口と反対側へ大きくめくれず、下端がほとんど動かない状態になれば成功です。
この状態で声が続く時間が以前より長くなっていけば、必要以上に息を使わず裏声を保てるようになってきた目安になります。
歌でも、裏声を伸ばすフレーズの途中で息が足りなくなりにくくなります。
ステップ2. 「クーン」という声で、息漏れの少ない出だしを作る
【改善したい症状・悩み】
裏声を出した瞬間に「ハー」「スー」と息だけが先に聞こえ、そのあとから声が出てくる場合に行う練習です。
声の最初から音が出る感覚を「クーン」でつかみます。
【具体的な練習方法】
ステップ1で使った裏声の高さから始めます。
音量は、隣にいる人と会話するときより一段階小さい声を目安にしてください。
子犬が甘えるときの鳴き声をまねするように「クーン」と発声し、最初の音から声が途切れない範囲まで、約2秒かけて音程を下げます。
地声に切り替わりそうになったところで止めてください。
この「クーン」を10回行います。
慣れてきたら、「クーン」の最後の音程から「ウー」へつなぎ、そのまま3秒間伸ばします。
スマートフォンを口から30〜50センチほど離して録音し、声の出始めを聴いてみましょう。
【できているかどうかの判断基準】
録音した「クーン」の最初に「ハッ」「スー」という息だけの音が入らず、最初から声として聞こえていれば成功です。
この状態で出せる高さの範囲が広がっていけば、実際の歌でも裏声へ切り替わった瞬間のかすれを減らしやすくなります。
ステップ3. ハミングで、裏声の響きを感じられる場所を見つける
【改善したい症状・悩み】
息の量を減らすと裏声まで弱くなり、細く聞こえてしまう場合に行う練習です。
息を増やす前に、ハミングを使って声の振動を感じられる出し方を探します。
【具体的な練習方法】
ステップ1で使った高さを使います。
口を閉じ、上下の歯の間を指1本分ほど開けた状態で、「ンー」と5秒間、裏声でハミングしてください。
人差し指を鼻の付け根に触れさせ、「ンー」と声を出している間に細かな振動が指へ伝わる場所を探します。
振動を確認できたら、その「ンー」を途中で止めずに口を開き、「ンーウー」とつなげます。
次は同じ方法で「ンーオー」とつなげてください。
母音へ移る瞬間に息を追加せず、ハミングから同じ声の流れで「ウー」「オー」へ移ります。
【できているかどうかの判断基準】
「ンー」から「ウー」「オー」へ変えたあとも声が途切れず、「スー」という息の音が急に増えなければ成功です。
鼻の付け根に感じていた振動が、母音へ移ったあとにも残っている場合は、その感覚も響きを保つための目印として覚えておきましょう。
この出し方を使える音域が広がっていくと、息を強く出さなくても裏声を聞かせやすくなります。
ステップ4. 意識の向け先を変えて、実際のフレーズを歌う
【改善したい症状・悩み】
練習では裏声を出せても、実際の曲になると高音を意識しすぎて喉に力が入り、再び声がかすれてしまう場合に行います。
ここまで練習した裏声を、実際の歌のフレーズへつなげるステップです。
【具体的な練習方法】
最初に録音したフレーズをもう一度歌います。
歌うときは、口の正面から細い糸を2メートル先まで真っすぐ伸ばすイメージで、声の行き先へ意識を向けます。
歌い出す前に鏡で肩の位置を確認し、その位置が大きく上がらないように息を吸ってから歌い始めます。
裏声へ切り替わるところでは、ステップ2で練習した「息だけが先に出ない声の始まり方」を思い出してください。
3回歌って録音し、その中で「スー」という息の雑音が最も少なかったものを、練習前の録音と聴き比べます。
【できているかどうかの判断基準】
確認するのは、裏声に入った瞬間や伸ばしている途中の「スー」という息の音が練習前より減っているか、そして裏声部分の音量が途中で急に小さくなっていないかの2点です。
どちらか1つでも練習前の録音より改善していれば、今回の練習によって裏声の出し方に変化が出たと判断できます。
さらに、同じ状態で歌えるフレーズや音域が増えていけば、実際の曲の中でも裏声を安定して使えるようになってきた目安になります。

なぜ息を調整すると裏声が綺麗になるのか?声の仕組みから解説
ここでは、各ステップが裏声の改善につながる理由を、声の仕組みから説明します。
声は、喉にある声帯が呼気によって振動することで生まれます。
裏声を出すときは、地声とは声帯の振動の仕方が変わり、声門が完全には閉じず、息が多く漏れる発声になることがあります。
その状態で息の量が多くなると、声と一緒に「スー」という息の成分が聞こえやすくなります。
ステップ1では、ティッシュを使って外へ出る息を確認し、声を保てる範囲で息の量を調整しました。
ステップ2では「クーン」という声を使い、息だけが先に出ず、最初から声として聞こえる発声を練習しました。
声の出始めの息漏れが減ると、そのあとに続く裏声にも余分な息が混ざりにくくなります。
また、声帯で作られた音は、喉や口などの声道を通る過程で共鳴し、私たちが普段聞いている声になります。
ステップ3では、ハミングで感じた振動を手掛かりにしながら、「ンー」から「ウー」「オー」へ声をつなげました。
息を増やさずに母音へ移れる感覚が分かると、細い裏声でも響きを感じながら発声しやすくなります。
さらに、体の動かし方を学習するときには、自分の身体の細かな動きだけに意識を集中させるより、動作によって生じる外側の結果へ注意を向ける方法が役立つ場合があります。
ステップ4では、声を届ける先をイメージすることで、実際のフレーズでも練習した裏声を再現しやすい状態を目指しています。

裏声が苦手だった私が、ボイストレーニングで気づいたこと
ここで少し、私自身の話をさせてください。
私は昔から自分の歌にコンプレックスがあり、人前で歌うのが恥ずかしくてたまりませんでした。
中でも一番の悩みが裏声で、高いところに来るたびに声がかすれたり、ひっくり返ったりしてしまうのです。
裏声のあるサビが近づくと緊張して、また失敗するのではと身構えていました。
悩んだ末に、思い切ってボイストレーニングに通うことを決めました。
そこでプロの講師に教わったのが、呼吸の仕方、声の響かせ方、そして意識の持っていき方です。
裏声を出すために息をたくさん使っていたことが、かすれにつながっていたこと。
ハミングをすると、声の振動を指先で確認できること。
声を出すときの意識の向け先を変えるだけでも、歌いやすさが変わること。
どれも、プロに教えてもらってはじめて気づけたことばかりでした。
レッスンを重ねるうちに裏声の出し方が少しずつ分かるようになり、以前は身構えていたサビも楽しんで歌えるようになりました。
振り返ってみると、私の場合は裏声そのものが出せなかったというより、自分の声に合った息の使い方や響かせ方を知らなかったことが大きかったのだと思います。
自分の発声のクセは、自分の耳だけでは気づきにくいこともあります。
この記事の4ステップで変化を感じたら、その先は講師に実際の声を聴いてもらい、自分の状態に合った練習方法を教わるのも一つの方法です。
よくある質問
Q. 息の量を減らすと、裏声が小さくなってしまいます。どうすればいいですか?
A. 練習を始めたばかりの段階では、裏声の音量が下がっても構いません。
まずはステップ1で、ティッシュが大きく動かず、5秒間途切れずに続けられる裏声を探してください。
その声を使ってステップ3のハミングから母音へつなげていきます。
「スー」という息の音を増やさずに聞こえやすい裏声を作れるようになってきたら、実際のフレーズでも試してみましょう。
Q. 練習していると喉がイガイガしてきます。続けても大丈夫ですか?
A. 喉にイガイガした感じや痛みが出た時点で、その日の発声練習を終了してください。
次に練習するときは、痛みや違和感がない状態で、ステップ2の「クーン」を会話より小さい音量から始めます。
同じ高さで違和感が出る場合は、半音ずつ音を下げ、違和感なく「クーン」と出せる高さを使ってください。
発声中や発声後に痛みが出ないことを確認できた範囲で練習を続けましょう。
声のかすれや痛みが続く場合は、発声練習を続けず、耳鼻咽喉科などの医療機関へ相談してください。
Q. 男性でも綺麗な裏声を出せるようになりますか?
A. 男性でも裏声を練習することはできます。
声の高さや音色には個人差がありますが、息漏れを調整したり、裏声の出だしを整えたりする練習は性別にかかわらず行えます。
地声から裏声へ切り替えるところで声がかすれる場合は、ステップ2の「クーン」とステップ4のフレーズ練習を組み合わせ、切り替わる瞬間に息の音が増えていないか録音で確認してみてください。
Q. カラオケで、地声から裏声に切り替わるところだけかすれてしまいます。
A. まず、そのフレーズをスマートフォンで録音し、裏声へ切り替わる瞬間を聴いてください。
地声の直後に「ハッ」「スー」という息の音が入っている場合は、ステップ2で練習した出だしを使います。
同じフレーズをもう一度録音し、切り替わる瞬間の息の音が最初の録音より減ったかを聴き比べてください。
息の音が減り、裏声が最初から声として聞こえるようになっていれば改善しています。

まとめ:裏声のかすれは、出し方を見直すことで改善を目指せる
裏声を綺麗に出すために、この記事では息の量を調整する、声の出だしの息漏れを減らす、ハミングから響きを探す、実際のフレーズへつなげるという4つのステップを紹介しました。
ティッシュを使えば、口から出ている息の量を目で確認できます。
「クーン」を録音すれば、声の出始めに息が混ざっているかを確認できます。
ハミングでは、声の振動を手掛かりにしながら母音へつなげる練習ができます。
そして最後に同じフレーズを録音すれば、練習前より「スー」という息の音が減ったか、裏声部分の音量が安定したかを自分で確かめられます。
大切なのは、感覚だけで「上手くなった気がする」と判断せず、ティッシュの動きや録音した声を使って、練習前と練習後の変化を自分で確認することです。
一度できた裏声を、さまざまな高さやフレーズでも安定して使えるようにするには、継続的な練習が必要です。
私自身も、プロに声を聴いてもらったことで自分では気づかなかったクセを知り、練習を続ける中で、苦手だった裏声を以前より自由に使えるようになりました。
ZIG ZAG MUSIC SCHOOLの無料体験レッスンでは、講師が実際の声を聴きながら、一人ひとりの発声に合わせた練習方法を提案します。
自分だけでは裏声がかすれる原因を見つけられない方は、実際に声を聴いてもらうところから始めてみてください。