スマホ1台からでも始められる「歌ってみた」。「機材がないと無理そう」と感じている人も多いかもしれませんが、実はそんなことはありません。
手軽な準備でも、正しい知識さえあれば歌ってみたをはじめて伸ばすことができます。
この記事では、これから歌ってみたを始める人に向けて、最低限の必要なものから録音・投稿のコツまで、丁寧に解説していきます!
歌ってみたに必要なもの・アプリ
歌ってみたを始めるために、まずは最低限そろえておきたいものを整理しましょう。
最初から高い機材は必要ありません。まずは手近なものから、次第にステップアップしていくという気持ちが大事です!
録音環境
録音環境がなければ歌ってみたはできません。
録音をするためには最低限以下の物が必要です
・マイク
・イヤホン
・録音アプリ
グレードによって揃えるランクは違いますが、まずはスマホ付属のマイクで、イヤホンでカラオケを聞きながら歌う、それを録音アプリで録音する、などの方法でもかまいません。
とくに最近のiPhoneのマイクはかなり高性能で、周りの雑音などをある程度除去してくれたりするものもあります。
自分自身も作曲などの際には、スマホやPCのマイクを使ってそのまま仮歌に使うことはよくあります。
大事なのは「メロディがわかること」「音程がわかること」です
カラオケ音源
次に必要なのがカラオケ音源です。
歌ってみたでは、基本的にアカペラではなく、伴奏に合わせて歌います。
音源の用意方法はいくつかあります。
まず一般的なのは、カラオケ音源を配布しているサイトから探す方法です。
「歌ってみた用 カラオケ」「off vocal」などで検索すると、公式・非公式含めて多くの音源が見つかります。
もうひとつは、自分で演奏して録音する方法。
ギターやピアノが弾ける人は、自分で伴奏を作ってしまうのもひとつの手です。
オリジナリティが出るので、これはこれで面白い歌ってみたになります。
どの方法を選ぶ場合でも、「歌ってみたで使用していい音源かどうか」は必ず確認しましょう。
配布元の注意書きを読んで、ルールを守って使うことが大切です。
編集ソフト・アプリの選び方
カラオケ音源を歌声と合わせる編集ソフト、アプリも大事な要素の一つです。
使いづらいソフトを使っていては作業効率も上がらず、次の作品を作るのにもまごついてしまいます。
自分が使ったり調べた中で使いやすそうかつ無料で使えるもののみを並べました。
iOS:GarageBand
Android:PowerDirector
PC:Cakewalk
どれも無料、もしくは無料で十分使える機能があります。
細かいMIXの設定やクオリティなどを求めていくと有料のものを使う必要がありますが、まずはこの中のものを使ってもらえれば問題ないかと思います。
Power Directorはその中で音源のMIXと編集の両方ができたりします。
慣れて機能にものたりなくなってきたら有料版を買ってみましょう。
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ボーカル録音のやり方
機材やアプリがそろったら、いよいよ歌の録音です。
「録音」と聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、流れを理解してしまえば意外と簡単です。
ここでは、歌ってみたを作るときの基本的な録音の流れを、順番に解説していきます。
ウォームアップ
いきなり全力で歌い始めるのは、あまりおすすめできません。
喉も筋肉の一部です。
通常の運動と同じように、歌う前にはしっかりウォームアップをしてあげましょう。
まずは軽く声を出すところから始めます。
ハミングやリップロールなどを中心に、声を疲れさせない声出しを中心にやってあげましょう
こういったウォームアップを行うことによって、高音が出やすくなったり、声がひっくり返りにくくなるメリットがあります。
また事前に調子を確認できるところもウォームアップのいいところといえるでしょう。
「今日は調子いいな」と感じる日の多くは、実はウォームアップもうまくいっている日だったりします。
事前準備
次に、録音前の事前準備です。録音の真髄は録音にあり。
あとから「録り直したい・・・」とおもうことの多くはここがおざなりになっていることが多いです。
しっかり確認しておきましょう。
まずは マイクの位置。
スマホやマイクを口に近づけすぎると、息が直接当たって「ボフッ」というノイズが入ることがあります。
通常のダイナミックマイクやコンデンサーマイクは口からまっすぐ、こぶし1つ分くらい離れた位置におきましょう。
ただしスマホのマイクなどは感度が高いため、こぶし2〜3個分はなして録音することをおすすめします。
後述しますが、録音のときに割れた音はあとでなおすことができません。
しっかり音像がつたわるような録音のしかたができるためにも、適切なマイクの録音位置を気をつけましょう。
また環境音などにも気を払ったほうがいいです。
ノイズは除去することもできますが限度があるのと、高いプラグインなどを買い足して時間をかけて処理をしなければなりません。
エアコンの音、外の車の音、生活音などは、意外と録音に入ります。
できるだけ静かな時間帯と場所を選ぶようにしましょう。
録音
いよいよ録音です。
まず最初にやってほしいのが 録音レベルの確認。
特にスマホのマイクのときはピークがついていないか(音が割れていないか)確認してください。
割れた音は修正できません。
録音時は区切ることも大事です。
Aメロ、Bメロ、サビ
のような形で、うまく行かない場合は区切って完成させていきましょう。
え!?それってズルなんじゃ・・・??
安心してください。
これはプロも現場で使っている技術です。
プロの現場では、音声処理も含めてボーカルという言葉もあります。
どんどんいい声を撮って、つなげてきき心地の良い音源にしていきましょう。
そしてもうひとつ大事なのが、録音時間を決めること。
おすすめは 2時間まで です。
これは感覚の話ではなく、声帯の状態を考えても理にかなっています。
実際、プロ向けのレコーディング本などにも「2時間程度で引き上げるのが喉に最適」と書かれていることが多いです。
また時間を決めておくことで、集中力が高まりやすく、短期間でいい録音をできる可能性が上がります。
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投稿の仕方と気をつけたい懸念点
録音が終わったら、いよいよ投稿です。
投稿自体はとてもシンプルです。
歌ってみたならではの「気をつけたいポイント」がいくつかあるので、事前に押さえておきましょう。
歌ってみたと著作権の考え方
歌ってみたで必ず一度は耳にするのが「著作権」の話です。
難しそうに感じるかもしれませんが、基本の考え方だけ知っておけば大丈夫です。
YouTube、TikTok、Instagramなどの主要なSNSは、
JASRACと包括契約 という仕組みを結んでいます。
これは簡単に言うと、
「条件を満たしていれば、楽曲を使った投稿が可能ですよ」という契約です。
ただし、すべての楽曲・すべての使い方がOKというわけではありません。
音源の配布元が「歌ってみた利用OK」としているか、動画の概要欄に必要なクレジット表記があるか
検索すればでてくるので確認するようにしましょう。
ルールは変わることもあるので、
「なんとなく大丈夫そう」ではなく、公式サイトを一度見る という癖をつけておくと安心です。
プラットフォームの選び方
これは特に決まったプラットフォームはありませんが、やはり一番有名なのはYouTubeでしょう。
またニコニコ動画などもボカロ界隈では人気です。
最近では縦型動画(リール)なども影響力を強めているので、自分にあったプラットフォームを選ぶようにしましょう。
拡散力ならTikTok、横動画でじっくり見せたいならYouTubeなどがおすすめです。
サムネイル
次に、意外と重要なのが サムネイル です。
サムネは「歌のうまさ」を直接伝えるものではありませんが、
「どんな作品なのか」を一瞬で伝える役割 があります。
ここで意識してほしいのは、「どう伝えるか」「どんな世界観か」という視点です。
サムネを作るときは、この曲はどんな雰囲気か
といったイメージを持っておくと、より作品としてまとまりやすくなります。

Q&A
スマホだけでも本当に大丈夫?
最初はスマホだけでまったく問題ありません。
録音・確認・投稿まで一通り経験することが大切です。
慣れてきて「ここを良くしたい」と感じたら、そのタイミングで機材をステップアップしていきましょう。
下手だと思われないか不安
最初から完璧な歌を求めている人はほとんどいません。
大切なのは一生懸命さや声の個性です。
多くの人が同じ不安を抱えながら投稿していますので、まずは一歩踏み出してみましょう。
顔出ししないと伸びませんか?
顔出しは必須ではありません。
イラスト、後ろ姿、Vtuberなど表現方法はさまざまです。
自分が無理なく続けられる形を選ぶことが、結果的に長く続き、成長につながります。
機材はいつ買い替えるべき?
投稿を重ねていく中で「音質を良くしたい」「ここが気になる」と具体的に感じたタイミングがベストです。
なんとなく不安だから買うより、目的を持って選ぶ方が失敗しにくくなります。
歌が上手くなる近道は?
録って、聴いて、投稿する。
改善点を見つけて練習。この繰り返しがいちばんの近道です。
歌ってみたは歌唱力だけでなく、客観的に自分の声を知る力も鍛えられます。
完璧を求めず、継続を大切にしましょう。
まとめ
歌ってみたは、完璧な準備よりも「まず出してみること」が何より大切です。
スマホ1台からでも十分スタートできます。
楽しみながら投稿を重ね、少しずつ自分なりのクオリティを高めていきましょう。
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