こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOL、DECO MUSIC SCHOOLで洋楽・英会話コースを担当している森田です。
今回は「直訳の日本語では通じない英単語」について書いていきたいと思います。
このテーマを選ぶきっかけとなったのは、映画公開を間近に控えている『Wicked』です。
この『Wicked』の中で私が大好きなシーンがあるのですが、英語だと爆笑が起きるけど、日本語にした時にどのように訳されるのか、また同じような笑いが起きるのか、疑問に思いました。このシーンの面白さを理解するために必要な単語がありますので、それをご紹介していきます!
『Wicked』のおおまかなあらすじ
『オズの魔法使い』に登場する善い魔女のグリンダと悪い魔女のエルファバの過去を描いた作品です。
グリンダはかわいくて人気者なのに対し、エルファバは生まれつき緑色の肌をしていることで周囲から除け者扱いされていました。
そんな正反対の境遇の2人が同じ大学の寮のルームメイトとなるところから物語が展開していきます。
“Blonde”=「金髪」だけではない?
今回紹介するのは”What Is This Feeling?“という曲に出てくる”Blonde“という単語です。
“What Is This Feeling?“は、性格が真逆でありながら寮のルームメイトになってしまったグリンダとエルファバが、その不満を親への手紙に綴るシーンで歌われる曲です。
グリンダはエルファバの外見やひととなりを、たくさんの単語を使って表現します。
歌詞は以下の通りです。
“unsually and exceedingly peculiar and altogether quite impossible to describe”
「説明するのがほぼ不可能なくらい普通じゃなくて、とても変わってる」
その一方でエルファバはグリンダのことを以下のように表現します。
“Blonde.”
「金髪」
たったこの一語です!!
この言葉の量の対比に、このシーンでは劇場で爆笑が起きます!
それもそのはず!“Blonde.”(金髪)と言っただけで観客の頭の中にその人物像が浮かぶんです!
“Blonde”は直訳するとただの「金髪」ですが、それが転じて「金髪の女性そのもの」をも意味します。またさらに、「金髪の女性は見かけは良くても中身は空っぽだ」という偏見から、“Blonde”=「ドジで天然な金髪の女性」というところまで意味を含むようになりました。
だからエルファバがグリンダのことを手紙で説明する時に“Blonde.”というたったの一語だけで片付けたことに面白みが出てくるんです!
単語を学ぶことは文化を学ぶこと
今回紹介した“Blonde”のように、単語には辞書に載っている意味以外にも、その国の文化、人、ものの見方によって後からついてくる意味もあるんです!
単語を勉強する時はぜひそのような背景にも着目してみてください!
英語を学ぶのがもっと楽しくなりますよ♪