前回は「声区の分離」についてお話しました。
簡単に言うと、「最初は地声と裏声を別で鍛えようねー」という内容でしたね。
で、今回それとは全く関係のない話をします。
というのも、他の先生方のブログを拝見していたら、もう少し自分の経験に基づいたことを書いた方が気軽に読みやすいかなーと思いまして
というわけで今日は、 「音楽をサブスクで配信するまでには、どのような工程があるの?」 ということについて書きます。
1.曲を作る
まず最初は、曲作りですね。自分の曲がないことには始まりません。
歌詞を書いて弾き語りでコードとメロディをつけてもいいし、メロディやコード進行を決めてから、歌詞を当てはめてもいいです。
ただ、ここで大切なことは、この一つ目の工程 に手をつける前に、うんざりするくらいの楽曲を聴き、コピーした方がよいです。
世の中にはどんな作りの楽曲があり、どのようなトレンドがあり、その中から自分はどんな立ち位置でやっていきたいのかについて考える必要があります。
最初は「そんなこと言われても…」と思うのが当然で、この時点では「わからなくてもやって、考えてみる」ということが大切です。
矛盾するようですが、ここで考えたことにこだわり過ぎてもいけません。
たくさんの経験をしていくことでようやく、それぞれのアーティスト性や音楽が確立されていくものです。
なので、最初に作る楽曲で自分を決定付けるというより、姿勢を確認しておく、という意識を持つと良いかもしれません。
曲作りと生き方は、長くやればやるほど相互に干渉し合いますからね。
2.アレンジする
弾き語りでリリースしたいわけでなければ、音楽制作ソフトを使って楽曲をアレンジします。
楽曲をどのように聴かせたいのか、どのような物語性を持たせたいのかを考えながら、楽器を足し引きします。
この段階で僕は、仮歌の録音、全体の大まかなミックス、アコギ、エレキギターの録音を終わらせてしまうのですが、このあたりは制作環境や好みだと思います。
3.歌を録音する
自分でソフトを使ってボーカル、コーラス、声を使ったSEを録音します。録音した音源を誰が聴いても聴きやすいように、最低限のピッチ修正やプラグインでお化粧していきます(プラグインについて書き出すと終わらないので、そのあたりは別の機会に)。
4.細かいノイズを消す
RXという整音ソフトを使って、細かいノイズを消していきます。決してRXがなくてはいけないわけではないんですが、制作環境や録音環境によっては、微妙に気になるノイズが場合があるので、そんな時に便利です。
5.アレンジ・ミックス・マスタリング
本ボーカルが入ったことで、楽曲が一気に締まった印象になりますが、ここからの作業が一番大変で、楽しい部分だと思います。アレンジをさらに詰め、各楽器やボーカル、コーラスの帯域や距離(正確には距離ではないんですが)を調整し、必要があればオートメーションを書きます。
そして最終的な微調整をしてマスタリング。
6.リリースする作品の曲数や内容を決め、ジャケットを制作する
シングルなら1〜4曲くらい、アルバムなら5〜10曲くらいでしょうか。曲数や曲順が決まったら、ジャケットを作ります(CDを作る方はこれに加えて歌詞カードや盤面のPDFデータが必要になりますが、今回は配信についてなので割愛)。
もし「デザインなんてわからん!楽曲に全力投球したい!」という方は、外注をするのがよいかもしれません(僕は人付き合いが苦手なので、基本は自分でやりますが…)。
7.配信サイトに登録する
Tunecoreやbigupなどに楽曲を登録します。・ジャケット画像
・音源マスターのWAVデータ
・歌詞
を登録して、配信日を設定します。
8.発売
配信日の0時が来たら、各サブスクに配信されます。時間が来たらきちんとチェックしましょう。——————-
「自分の作った音楽が人に届くか」という話は、まったく別の視点や、時には運も必要になりますが、「作品を仕上げて発表する」ということ自体は、誰でも根気さえあればできます。
ご希望の方はレッスンで一つ一つ丁寧にサポートしていきますので、お気軽にご相談ください。
そんなわけで、今回は「楽曲制作から配信までの流れ」でした。
ではまたー。
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