こんにちは、ZIG ZAG MUSIC SCHOOLです!
歌の動画やバンド仲間との会話で「ファルセット」という言葉を耳にするけれど、それが裏声とどう違うのか分からない。
「ここはファルセットで」と言われても、どんな声で歌えばいいのか見当がつかない。
そんなモヤモヤを抱えていませんか?
実は私も、学校で組んでいたバンドのミーティングで「ここはファルセットで歌って」と言われ、意味が分からずに戸惑った経験があります。
この記事では、裏声とファルセットの違いを分かりやすく整理したうえで、実際に「ファルセットで」と言われたときに迷わず歌えるよう、自分の声で違いを確かめる4つのステップをお伝えします。

結論:ファルセットは裏声とほぼ同じ意味。ただし「息の多い柔らかい裏声」を指すことが多い
結論からお伝えすると、ファルセットは「裏声」を英語やイタリア語で言い表した言葉で、基本的には同じ声のことです。
ファルセット(falsetto)は、もともとイタリア語で「偽りの声」という意味を持ち、普段の話し声とは違う、高く細い声を指してきました。
日本語の「裏声」も、表の声である地声に対して「裏の声」という意味なので、言葉の成り立ちはよく似ています。
ただし、ボイストレーニングや音楽の現場では、少しだけ使い分けられることがあります。
裏声の中でも、息がたっぷり混ざった、柔らかくふんわりした声を特に「ファルセット」と呼ぶことが多いのです。
一方で、息の混ざりが少なく、細くても芯のある裏声は「ヘッドボイス」と呼ばれることがあります。
つまり、「裏声」が大きなくくりの言葉で、その中に「ファルセット(息の多い裏声)」と「ヘッドボイス(芯のある裏声)」があるとイメージすると分かりやすいでしょう。
この呼び分けは、先生や本によって少しずつ違い、ファルセットと裏声をまったく同じ意味で使う人も多くいます。
だからこそ大切なのは、言葉の定義を覚えることより、自分の声で「息の多い裏声」と「芯のある裏声」を出し分けられるようになることです。

なぜ同じ裏声なのに声の印象が変わるのか?声帯の仕組みから解説
声は、喉の奥にある声帯という2枚の小さなひだが、肺から送られた息を受けて細かく振動することで生まれます。
地声のときは、声帯に厚みを持たせる筋肉が働き、声帯の厚みを使って振動します。
一方、裏声のときは、輪状甲状筋(りんじょうこうじょうきん)という、声帯を前後に引き伸ばす筋肉が大きく関わります。
声帯が引き伸ばされて薄くなることで、地声よりも高い音を出しやすくなります。
ステップ1で声が「ガクッ」と切り替わったのは、地声から裏声へ発声の状態が大きく変化したタイミングです。
ファルセットと芯のある裏声の違いを作る大きなポイントのひとつが、薄くなった声帯をどのくらい閉じて振動させるかです。
息の多いファルセットでは、声帯の間から息が漏れやすく、声にならなかった息も一緒に外へ流れます。
これが、ステップ2で手のひらに当たった息や、録音に入っていた「ハー」という息の音につながります。
芯のある裏声では、ファルセットよりも声帯の間から漏れる息が少なくなるため、息っぽさが減り、輪郭のある声を出しやすくなります。
また、声帯で生まれた音は、喉や口などの空間で共鳴することで、私たちが聞いている声へと形づくられます。
ステップ3では、手のひらに当たる息の量や録音した声をステップ2と比べることで、息の多いファルセットと芯のある裏声の違いを確認しました。
つまり、この記事で紹介しているファルセットと芯のある裏声の違いは、声帯の閉じ具合と、息の混ざり方の違いとして捉えると分かりやすいでしょう。

自分の声で違いが分かる!裏声とファルセットの歌い分け4ステップ
用意するものは、録音ができるスマートフォンと、声の高さを画面で見られるアプリです。
アプリは、Vocal Pitch Monitor(iPhone版は300円の有料アプリで、Android版は「ボーカル音程モニター」という名前で表示されます)がおすすめです。
声の高さがリアルタイムで線グラフになるので、地声から裏声に切り替わった瞬間を目で確認できます。
4ステップ合わせて12分ほどで、音量はどのステップも普段の会話くらいにしてください。
ステップ1. 地声から裏声に切り替わる「切り替わり地点」を見つける(3分)
まず、地声で「あー」と、話し声くらいの楽な高さから5秒かけてゆっくり音を上げていきます。
途中で声が「ガクッ」と裏返ったり、急に細くなったりする瞬間があるはずです。
そこが、地声と裏声が入れ替わる「切り替わり地点」です。
アプリで、そのときの音の高さをメモしておきましょう。
3回くり返して、3回とも同じ音(前後1音以内)でひっくり返れば、それがあなたの切り替わり地点です。
これ以降のステップでは、切り替わり地点から白い鍵盤3つ分上の音を「練習の音」として使います。
ステップ2. ため息の「はー」で、息の多いファルセットを出す(3分)
練習の音の高さで、ため息をつくように「はー」と裏声を5秒間出します。
このとき、手のひらを口の前5センチの位置にかざしておきます。
出し始めの「は」で、声より先に息が出る感覚を確認してください。
これを5回くり返しましょう。
手のひらに温かい息が5秒間当たり続け、録音を聴くと声と一緒に「ハー」という息の音が聞こえれば、息の多いファルセットが出せています。
最後に、1回の息で「はー」を何秒伸ばせるかを測り、メモしておきます。
ステップ3. ハミングから「うー」で、芯のある裏声を出す(3分)
同じ練習の音で、口を閉じて「んー」と2秒ハミングし、そのまま口を開いて「うー」に変えて3秒伸ばします。
ハミングのとき、人差し指を鼻の付け根に当てておきましょう。
手のひらは、ステップ2と同じく口の前5センチにかざします。
これも5回くり返してください。
「うー」に変えたあとも声が途切れず、手のひらに当たる息がステップ2より少なく、録音でも「ハー」という息の音が減っていれば、息漏れの少ない芯のある裏声を出せています。
こちらも1回の息で伸ばせる秒数を測り、ステップ2の秒数と比べてみましょう。
ステップ3の秒数のほうが長ければ、息漏れの少ない声のほうが、同じ1回の呼吸で長く伸ばせていることを確認できます。
ステップ4. 同じフレーズを2通りで歌い、録音で聴き比べる(3分)
最後に、好きな曲の中から、裏声を使う短いフレーズを1つ選びます。
そのフレーズを、まずステップ2の「はー」の息づかいで、次にステップ3の「うー」の響きで、1回ずつ歌って録音します。
聴き比べるポイントは2つです。
1つ目は、ファルセットで歌ったほうに、ささやくような息の音が混ざっているかです。
2つ目は、芯のある裏声で歌ったほうが、息の音が少なく、声の輪郭がはっきり聞こえるかです。
2つの録音を聴いて、どちらが息の多いファルセットで、どちらが芯のある裏声か、自分の耳で聞き分けられれば、歌い分けは完成です。
バンドなどで「ここはファルセットで」と言われたときは、まずステップ2の息の多い裏声で歌い、相手のイメージと合っているかを確認すると、すれ違いを防げます。
ZIG ZAG MUSIC SCHOOLの「ボーカルレッスン」でいい歌声を作ろう!
「ここはファルセットで」と言われて戸惑った、私のバンド体験
ここで、私自身の話をさせてください。
学生時代、私は学校で友だちとバンドを組み、ボーカルを担当していました。
ある日のミーティングで、曲のアレンジを決めているときに、メンバーから「ここはファルセットで歌って」と言われたのです。
ところが当時の私は、ファルセットという言葉そのものを知りませんでした。
みんなが当たり前のように話している中で聞き返すこともできず、分かったふりをしてうなずくことしかできませんでした。
その日の練習では、どんな声で歌えばいいのか分からないまま、声を小さくして歌ってごまかしていました。
家に帰ってから自分で検索して調べ、ファルセットが裏声のことだと、そこで初めて知りました。
「なんだ、裏声のことだったのか」と拍子抜けしたのと同時に、言葉を知らないだけで、こんなにも戸惑ってしまうものなのだと実感しました。
このとき感じたのは、言葉の意味を知ることが、歌い方を選べるようになる第一歩だということです。
その後、ボイストレーニングで声の仕組みを学ぶ中で、同じ裏声にも、息の多い柔らかい声と、芯のある声があることを知りました。
もしあのときのメンバーが求めていたのが息の多い柔らかい裏声だったなら、私はステップ2の出し方で歌えばよかったのです。
ZIG ZAG MUSIC SCHOOLのレッスンでも、「ファルセットって裏声のことですか?」という質問は、歌を始めたばかりの生徒さんからとても多く寄せられます。
言葉の意味と自分の声を結びつけておくだけで、バンドやレッスンでのやり取りは、ぐっとスムーズになります。
ZIG ZAG MUSIC SCHOOLの「ボーカルレッスン」でいい歌声を作ろう!よくある質問
Q. バンドで「ファルセットで」と言われたら、息の多い声と芯のある声のどちらで歌えばいいですか?
A. まずは、息の多い柔らかい裏声(ステップ2の出し方)で歌ってみるのがおすすめです。
「ファルセットで」という言葉が、ふわっとした優しい声を求める意味で使われることがあります。
そのうえで、「もう少しはっきり聞こえたほうがいい?」とメンバーに確認し、必要なら芯のある裏声に切り替えましょう。
Q. ファルセットとミックスボイスは同じものですか?
A. ファルセットとミックスボイスは、同じ意味ではありません。
ファルセットは息の混ざった裏声を指すことが多く、ミックスボイスは地声と裏声の要素をバランスよく使い、高音でも芯を保ちやすくする発声を指します。
ミックスボイスを目指す場合も、まずは今回のステップ3で息漏れの少ない、芯のある裏声を安定して出せるようにすることが、土台づくりとして役立ちます。
Q. 女性の場合も、ファルセットという言葉を使いますか?
A. 女性の歌声に対しても、ファルセットという言葉は使われます。
ファルセットという言葉の使い方にはさまざまな考え方がありますが、ボイストレーニングや音楽の現場では、男女を問わず息の混ざった柔らかい裏声を表す言葉として使われることがあります。
ステップ1で切り替わり地点が分かりにくい場合は、音を上げながら、声が急に細くなる、軽くなるなど、声質が変化するポイントを録音して探してみてください。
Q. ファルセットで歌うと、すぐに息が苦しくなります。
A. 息の多いファルセットでは、声帯の間から息が漏れやすいため、息漏れの少ない裏声よりも1回の呼吸で歌える時間が短くなりやすい傾向があります。
長いフレーズを歌うときは、曲の表現に合わせて息の量を調整したり、息漏れの少ない裏声を使ったりすることで、最後まで歌いやすくなります。
ステップ2とステップ3の秒数を比べて、自分の場合はどのくらい差があるのかを知っておくと、息つぎの位置も決めやすくなります。

まとめ:裏声とファルセットの違いが分かれば、歌い方を自分で選べる
ファルセットは、基本的には裏声と同じ意味の言葉です。
ただし、ボイトレや音楽の現場では、裏声の中でも息の多い柔らかい声を指して使われることが多く、芯のある裏声とは息の混ざり方や声帯の閉じ具合が異なります。
手のひらに当たる息と、録音に入る息の音を比べることで、息の多いファルセットと芯のある裏声の違いを自分でも確かめやすくなります。
私自身、バンドで「ファルセットで歌って」と言われて戸惑った経験が、声の仕組みを知るきっかけになりました。
とはいえ、自分の声が狙いどおりの裏声になっているかは、1人ではなかなか判断しにくいものです。
ZIG ZAG MUSIC SCHOOLの無料体験レッスンでは、講師があなたの裏声を直接聴き、ファルセットと芯のある裏声の出し分け方を、今のあなたに合わせてお伝えします。
「ファルセットで」と言われても迷わず歌えるようになりたい方は、ぜひ一度ZIG ZAG MUSIC SCHOOLの無料体験レッスンにお越しください!
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