こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOLのakitomoです!
トレース、したことありますか?
最近、ボイストレーニングと並行してイラストのレッスンもさせていただく機会が増え、生徒さんにお伝えしていく中で歌との共通点を発見して面白かったので共有させてください。
上手い(いいなと思う)人の絵(歌、演奏)を、トレースする。(勿論練習として、です。作品として発表する場合は、自力で描きましょうね!)
これ、めちゃくちゃ勉強になります。
でも、ただなぞるのではあんまり意味がありません。
勿論ゼロよりはいいのですが、それなら先ずはアタリの付け方をその絵から抽出したり、構図を学ぶ方がいい。
というか、たとえ下にお手本の絵を置いてなぞるだけでも、最低限の下地を理解できていないと、そもそもちゃんとなぞれません。
その一本に、どれだけ情報詰め込めますか?
先ずイラストでの線画なんですが、これ、シンプルにデフォルメされてスッキリ描かれてますが、上手い人のコレ、このスッキリに集約された情報量が凄まじいです。
デッサンが取れていることは大前提。
その上で、そのラインをどの太さで置いて、どこを強調してどこを省略するか。
何故その線を描くことを選んで、描かないことを選んだのか。
どこを選び取ってどのように引いていくかで全く印象が変わります。
←上手い人のデフォルメ、の画像はご用意できませんでしたが、参考までに。殆ど同じ位置、同じ着色でも、そこまで大きく配置を変えなくても、ここまで印象が変わります。→
そして太さも位置も0.1ミリずれただけで、かなり印象が変わります。
とても繊細なこの0.1ミリの違いを感じ取れるか、感じ取れた上で丁度そこにその太さの線を置けるか。
上手い人の絵を、そういう部分までしっかり分析しながら、トレースする。
歌でも同じですね。どこに、どの長さで、どの種類の、どの強さの音を置いていくか。
太さと長さ、強弱、ニュアンス。
上手い人の歌を、そういう観点で聴いて、模倣する。
模倣できる筋肉と神経も育てていく。
そして勿論その上で、自分の中に入れて、自分が出力する際にどのように出していくかの、指標にする。
ああ、ここまで意識して計算して出された線(音)なのか、これを表現しているのか、ここまでがこの線でカバーされている情報なのか。
逆にここまで理解していないとこの線はここと選び取れず曖昧になる。
適当に引いた一つの線が不協和音となってそれまで築き上げてきたものを台無しにすることもある。
線(音)の数を増やせばいいってもんじゃない。ただ線を引けば(音を出せば)いいってわけじゃない。
…………と、絵と歌を行ったり来たり、とても良い学びを得ました。
何でも一緒だなぁ、ですね。
表現するということに関しては全て同じかもしれません。
どこまでを感じ取って、どう表現するのか。
全てを知った上で1を出すのか、1しか知らずに1を出すのか。
少なくとも後者に関しては、1しか出せないわけです。
だから、学んで、広げて、増やしていく。
更に1の精度も上げていく。
その上で出力した1は、これまでとは全く違ったものになっているかもしれません。
出だしの一音で全てを掻っ攫っていくような。
目指していきたいところです。
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