こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOLの吉松です!
先月はイコライザーの種類についていくつか紹介していきましたが、今回は苦手な方も多いコンプレッサーの種類について説明していきます。
以外にも種類の多いコンプレッサーは各特徴にあったものを選ぶだけで一気に作業しやすくなったり、リファレンスの音源に近い音質が得られたりするためぜひこのブログで覚えてみてください!
デジタルコンプレッサー
特定のアナログモデルをシミュレートせず、デジタル技術の精度と汎用性を活かした独自の機能を持つコンプレッサーです。
精密なコントロールや、アナログでは不可能な機能(パラレルディテクションなど)を提供します。
Waves Renaissance Compressorやfabfilter Pro-C2などが該当します。
音質をあまり変えたくなく細かな調整をしたい時に便利なコンプです。
VCA (電圧制御アンプ) コンプレッサー
高速なレスポンスを持ち、ピーキーな素材やリズムに適しています。
スレッショルドなどの幅広いパラメータを正確にコントロールでき、汎用性が高いです。
Wavesのdbx 160はVCAタイプで、俊敏でクリアな効き味が特徴です。
クリーンでコンプ臭くなく音圧を上げ、特に低域を前に出す傾向があるとされます。
FET (電界効果トランジスタ) コンプレッサー
VCAよりもさらに高速な反応時間を持ちます。
スレッショルドコントロールがないことが多く、入力レベルでコンプレッション量を調整します。
透明感のあるゲインコントロールには向きませんが、アグレッシブで力強いサウンドが得られ、ボーカルやドラムに適しています。
Urei 1176が代表的で76系コンプと言ったりもします。
アタックタイムが非常に早く、音の立ち上がりが速い素材に向いています。
オプティカル (光学式) コンプレッサー
光と電気光学センサーを利用した原始的な方式で、滑らかで自然なコンプレッションが特徴です。
アタックは一般的に遅く、ボーカルなどに適しています。
ハードウェアでは固定レシオであることが多いです。
Teletronix LA-2Aが有名で、プラグインではCLA-2Aが有名です。
アタックの速い素材には不向きですが、音質をあまり変えずにレベル感を整えるのに重宝します。
真空管コンプレッサー
真空管ベースで、滑らかなコンプと心地よい発色、温かみと深みを加えるのが特徴です。
アタックやリリースなどのトランジェントコントロールには不向きで、Fairchild 670 Tube Limiterが有名です。
アタックとリリースはプリセットされた組み合わせから選択する形式が多いです。
通すだけで質感が変わり、軽く歪みが加わって音が派手になります。
マルチバンドコンプレッサー
周波数帯域ごとに個別にコンプレッション設定が可能で、特定の周波数帯域をターゲットにした圧縮や周波数操作に利用されます。
マスタリングやボーカル・ベースドラムのような広い周波数で鳴る楽器のミックスで役立ち、WavesのC6やFabFilterのPro-MBが有名です。
最後に
上記のようにコンプレッサーには様々な種類とそれぞれの特徴があります。
最初はそれぞれの楽器のミキシングの際に調べながら解説で使用しているコンプレッサーと同じ種類のものを挿してみて音の変わり方を研究してみてください!