生徒さんのおかげで、今までちゃんと聞いたことのなかったジャンルの音楽を、ここ一年余り聴きまくった。
自らの意思でも聴きまくったし、レッスンでももちろん聞きまくった。
ボカロやK-POPを筆頭に、そこそこ、重箱の一段分くらいは聞けたんじゃないかなと思う。
普通に過ごしていたら、ちゃんと聞くことなんて一度もなく、今世を終えてたんだろうし、きっと意識的に避けて通って行っていたんだろうな。
ちゃんと聞くことによっての、新しい発見はなかったけれど、嬉しい発見は多かった。
偏りまくった閉鎖的な脳みその鉄格子にかかった南京錠。2つくらいは取れたんじゃないかなと思っています。
ただ、2つ取れたところでどうなのか。何個ついてるのかは、正直、自分でも分からないのが辛いです。
今日、音楽を楽しんでいる耳。
それに少しは寄せられるようになった気がしています。
リファレンスは一周する
音楽が好き。元々は俺もそうだった。いや、もちろん今も大好きなんだけれど、そこに「音」っていうもんがくっつくと、拗れる。
すごくいい曲でも、好きな音じゃなかったら興醒めしたり、そもそもいい曲だと感じなくなってしまったり。
結局、無音が一番いい音、だと思える時だってある。
そんな中でもあれを聞いたり、これを聞いたり、気分や出会いで、自分の中での流行は回る。
つい最近ちょうどまた、音楽のなっがーーい輪を一周して、心のリファレンスに戻った。
心のリファレンス2曲
Creedence Clearwater Revival / Cosmo’s Factory
出会ったのは中学生の時。14歳。
いや、正確にはもっと、母の腹の中に収まっている頃から聞かされてはいたんだけれども。
このアルバムがあったから音楽を本当の意味で始めたし、英語なんかわからなかったのに、心を鷲掴みにされていたっけ。
サザンロックこそ正義。そんなことを思っていた。
またステージに上がろうと思っている奴の背中を、ぽんっと押してやるには丁度いい。
The Band / Music From Big Pink
なんでこの人たちの音は、こんなに開放的なんだろう。
なんでこの人たちの音は、こんなに楽しそうなんだろう。
なんでこの人たちの音は、こんなにヘンテコなんだろう。
なんでこの人たちの音楽は、こんなに素晴らしいんだろう。
まだその答えに、たどり着けてはいないのに、先日、ロビーロバートソンが亡くなってしまった。
時代と機材、それらを超えて、せめて姿勢だけでも彼らに習いたい。
そんな心のリファレンス2枚。
ビートルズを知らない世代から言ってしまえば、ただただ古い曲だろうね。
こんな古い曲の何がいいのかと笑われるだろう。こんな曲の何がいいのかと俺も笑ってきた。
音楽の本当の楽しさとは
音楽は、確実に次へ次へと繋がれてきた。どんな人が何を歌っているかってのを真剣に考えていけたらいい。
そして自分が何を歌うか、何を歌える自分であるのか。
そこから生まれてきた言葉や歌声や音はどんなモノなのか。
音楽の本当の楽しさは、そこにある。
今になって、この音達を、もう一度ちゃんと聞けてるのは、間違いなく生徒さん達のおかげなんだ。
だからこそ、先人たちが繋いできたバトンを、俺もなんとか繋いでいきたい。
そのバトンの意味合いが少し変わってきたNow And Then。
俺は来年からまた自分の音楽を始めることにしました。
久々のステージは怖いけど、あそこは生きている感覚があって良い。
また。
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