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吉祥寺のボイストレーニングスクール
ZIGZAG MUSIC SCHOOL

KPOPボイトレレッスンコースのブログ

発音が重要な理由

はじめまして。ZIGZAG Music Schoolで歌を教えているウソン先生です。暑い夏を元気に乗り越えていらっしゃいますか。早く涼しい秋が来るといいですね。

最近、K-popや西洋音楽を教える中で、生徒の皆さんが発音に苦労され、またその発音が原因で発声や歌にも難しさを感じている方が多いように思い、そのことについて文章を書くことにしました。

歌における母音

1-1. 話し言葉と歌のいちばん大きな違い:母音の長さと響き
– 歌の長さと響きを実際に支えているのは母音です。
– 話し言葉は意味伝達が優先ですが、歌は一音を保つ時間が長いので母音が中心になります。
– 良い歌声かどうかは、母音が長く安定してつながっているかで決まります。

1-2. なぜ母音が要なのか:共鳴(響き)の構造
– 音は声帯で生まれ、口・舌・喉で形作られる通路(共鳴管)を通るあいだに、母音によって響きが変わります。
母音を十分に保つとこの響きが安定し、音程と音色が均一に保たれます
– 母音が頻繁に切れると響きがたびたび変わり、音程が揺れ、ラインが荒くなります。

1-3. 共鳴を保った母音の連結が有利な理由
– 同じ響きをできるだけ保ったまま、母音どうしをなめらかに結ぶほど、歌は安定し聴きやすくなります。
共鳴の連続性:母音と母音のあいだがなめらかであるほど、響きの流れは途切れません
– 呼吸効率:響きが続けば、同じ息でより長く、また小さな音量でも安定して保てます。
– メロディの明瞭度:母音の連結が滑らかだと、母音線(=母音でつながるライン)がくっきり聞こえます。

1-4. 言語が作り、歌が選ぶもの
– 英語:二重母音や伸ばしやすい母音が多く、母音線を作りやすい。
– 日本語:モーラ(短い拍単位)が均等で長さの規則性が明確。その上に母音の滑らかな連結を乗せると、整ったレガートが生まれます。
– 韓国語:パッチム(終声)が多く、語末を閉じる瞬間が頻出。まず母音の時間を確保し、語尾だけ静かに閉じると流れが活きます。

1-5. 日本語の「ん」と韓国語のパッチム:遅く・やさしく閉じる
歌では母音を十分に保ち、拍(ビート)の終わりだけで軽く“遅く閉じます”
– 例:「な— … ん」のように、主役は母音/「ん」はエンディング処理。
– 韓国語のパッチムも同様です。母音を先に保ち → 語・音節の終わりだけ静かに閉じる。
– 早く閉じると響きが途切れ、メロディのラインが崩れます。

1-6. 作曲・歌詞で見える選択
– サビの最高音には伸ばしやすい母音が置かれることが多い(例:「ア/オ」系)。
– フックで擬声・感嘆(woo, yeah, ah)がよく使われるのは、母音線が強く聞こえるからです。
– K-pop/J-popが英語圏ポップの文法を踏まえるとき、母音中心の設計がとくに鮮明に現れます。

1-7. 聴き手(認知)側で起こること
– 人の耳は、連続する母音の音高変化をメロディとして知覚します。
母音が滑らかならメロディは鮮明に、荒いとどこが高音・ロングトーンかがぼやけます

1-8. まとめ
– 歌の主役は母音。母音が長く安定するほど、歌は滑らかになる。
– 日本語の「ん」と韓国語のパッチムは、歌では“終わりだけ・やさしく”閉じる。
同じ響きをできるだけ保ちながら母音をつなぐと、メロディの線が鮮明になる

歌におけるパッチム(語末子音)

2-1. 言語が作り、歌が選ぶもの
– 英語:話し言葉では弱まったり脱落したりするが、歌では母音を長く伸ばし、語末の子音(パッチム)は軽く処理する。
– 日本語:モーラ(短い拍単位)が均等で長さの規則性が明確。その上に母音の滑らかな連結を乗せると、整ったレガートが生まれます。
– 韓国語:パッチム(終声)が多く、語末を閉じる瞬間が頻出。まず母音の時間を確保し、語尾だけ静かに閉じると流れが活きます。

2-2. 洋楽、K-popの歌お腹にあるパッチム:遅く・やさしく閉じる
– 歌では母音を十分に保ち、拍(ビート)の終わりだけで軽く“遅く閉じます”。
– 例:「な— … ん O」のように、主役は母音/「ん」はエンディング処理。「なん— … X」
– 母音を先に保ち → 語・音節の終わりだけ静かに閉じる。
– レガート(連結)と音程の安定を守るため。早く閉じると響きが途切れ、メロディのラインが崩れます。

実活用

3-1. 作曲・歌詞で見える選択
– サビの最高音には伸ばしやすい母音が置かれることが多い(例:「ア/オ」系)。
– フックで擬声・感嘆(woo, yeah, ah)がよく使われるのは、母音線が強く聞こえるからです。
– K-pop/J-popが英語圏ポップの文法を踏まえるとき、母音中心の設計がとくに鮮明に現れます。

3-2. 聴き手(認知)側で起こること
– 人の耳は、連続する母音の音高変化をメロディとして知覚します。
– 歌詞が違っても、母音が滑らかならメロディは鮮明に、荒いとどこが高音・ロングトーンかがぼやけます。
– 結論:母音の質と長さがメロディの明瞭度を左右します。

3-3. まとめ
– 歌の主役は母音。母音が長く安定するほど、歌は滑らかになる。
– 日本語の「ん」と韓国語のパッチムは、歌では“終わりだけ・やさしく”閉じる。
– 同じ響きをできるだけ保ちながら母音をつなぐと、メロディの線が鮮明になる。

おすすめ楽曲例
1~2. 김범수(キムボムス) – 보고싶다(会いたい)
3. Back Number – Happy end
4. 尾崎豊 – I love you


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