吉祥寺のボイストレーニングスクール
ZIGZAG MUSIC SCHOOL

ミュージカルレッスンコースのブログ

言葉の力

こんにちは!ヴォーカル講師の永岡愛実です。
さて、歌うにはもちろんヴォイストレーニングで技術を磨くことは大切ですが、
今回のblogではミュージカルを目指す方に向けて、言葉についてお話しようかと思います。
※色々な考え方があると思います。これは私が俳優時代に教えてもらったり、
仕事をしていく中で考えてきたものです。何かの参考になれば幸いです。


突然ですが、皆さん日本語の単語、
どのくらいの数あるかご存知でしょうか?


日本国語大辞典(日本で1番たくさん言葉が載ってるであろう辞典)に載っている単語は約50万語。
その中で諸説ありますが、日本語で会話できる程度となると、少なくとも1万語くらい知っていなくてはならず(留学生などはこれを目指すようです)、日本語をしゃべる環境で育った大学生程度だと3万語くらい、
社会人になると4〜5万語くらいになると言われています。

そしてもちろん、その理解できる単語は、その人の経験やこれまでの人生によって変わります。
とはいえ知識多めの人でさえ、数ある日本語の言葉の中で、理解している言葉は数値的には
1割程度という事になります。


ちなみに…他言語でも大抵1万語くらいがスムーズな会話の基準となりますので、
他国で活躍したい場合まずはそれくらいの単語の理解、文法の習得が必須となります。
ただ国内に限って言えばオペラ等はほぼ原語上演ですが、
今のところ日本のプロダクションでのミュージカル上演は、日本語と考えて良いでしょう。
(例:オペラ「リゴレット」はイタリア語で書かれていて日本でもイタリア語で上演、
ミュージカル「ノートルダムの鐘」は英語で書かれているが日本では日本語に翻訳して上演)





私は劇団四季在籍時代、
『演劇は台本が全て。俳優はその大切な台本を立体化するのがお仕事だ』
と教えていただきました。

ミュージカルも演劇の延長の、総合芸術です。
その場面に必要だから歌やダンスが出てきますが、どうして必要なのか。

そして特に歌は歌詞があります。
その言葉を理解して、どうしてその役がその歌を歌うのか、紐解いていくのです。
正解はひとつではなく、演じる(歌う)人が各々考えるから、個性が出る。
その考える時間って、とても素敵な時間だなと私は思っています。
もちろん単語を知らなくても、フィーリングで歌うことはある程度可能です。
加えて歌い方を学んでいるなら、カラオケの採点などではかなり高得点が出せるように
なるでしょう。


でも、もう一歩先に進むならば、歌詞(台本)に目を向けてみましょう。
歌の中に出てくる言葉って、数がかなり限られています。
1曲に200語程度から、多くても800とか。
短いミュージカルナンバーではもう少し少ないものもあったり。
行間という言葉があるように、歌に登場する言葉の裏側には、たくさんの事が隠れています。
選ばれた歌詞の単語が、作者に選ばれた意味。
その裏に潜んでいる言葉や感情は、どんな言葉で表したら良いか。


読書や舞台鑑賞、新聞を読む、様々な人と会話をする、など、
見識を広げていくことで引き出しを増やしておくと、
探求する面白さ、見つける楽しみが増えますよ。
そして「言葉の裏付け」を持って演奏することは、自信にもつながります。
上記のこと、全部やろうとしなくても良いんです。
できそう!これなら興味ある、ということからまずは始めてみましょう。


あなたの(そして私も)知っている日本語はまだ全体の10分の1。
まだまだ世の中にはたくさんの宝物のような言葉がかくされているんです。
そう考えると、なんだかワクワクしてきませんか?



色んな角度から宝探しを続けつつ、
一緒にミュージカルを学んで行きましょう♪

ミュージカルコースの特徴


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