こんにちは。
ZIGZAG MUSIC SCOOL講師の山田です。
上手な人の真似すると、体の使い方がわかる
歌の上達にはいくつもの道がありますが、効果の出やすい方法として、上手な人の歌い方を真似することが挙げられます。
歌は目で見ることのできない、体の動きの積み重ねで成り立っています。
息の流れ、口の周りの力の抜き方、響きの方向など、細かな動きが声を作っています。
言葉だけで理解することは難しく、実際に体を動かしてみないとわからない部分が多くあります。
真似をすることは、この見えない動きを自分の体で覚える近道になります。
短いことばを区切って繰り返すと、声の移り変わりや息づかいが見えやすいです。
自分では同じように歌っているつもりでも、録音して比べてみると違う響きになっていることはよくあります。
こうすることで、自分の癖や苦手な動きが明らかになります。
弱点が見えれば、練習の方向が定まり、限られた時間でも成長が早くなります。
ただし、目的は元のボーカリストそっくりになることではありません。
体格や声帯の形は人によって異なるので、似せることはできても、同じ声にはなりません。
むしろ真似を通して得た感覚を自分の声として扱えるようになることが大切です。
基礎づくりとして真似を続けると、無理のない発声ができるようになり、その上で自分らしい歌い方を見つけられます。
声の成長のために、音をよく聴くこと
歌の上達には、体だけでなく耳の成長も欠かせません。
よく聴くとは、ただ音量を上げて聴くという意味ではなく、声の明るさや言葉の置き方、息の長さなど、どんなふうに歌っているかを丁寧に追う聴き方です。
耳は意識して使うほど細かな違いを拾えるようになります。
これは筋肉と似ていて、使えば使うほど動きが良くなります。
耳が育つと、真似の質が高くなります。
たとえば、以前は気づかなかった「音と音の間のわずかな揺れ」や「言葉を置く一瞬の間」に自然と気がつけるようになります。
その状態になると、体で再現できる可能性が広がります。
つまり、耳が育つほど、体でできることも増えていくということです。
また、よく聴くことで自分の声も客観的に捉えられるようになります。
録音を聴くとき、違和感やズレを感じる部分が増えるのは、耳が育ってきた証拠です。
気づく力が育つと、レッスンでも理解が早くなり、練習での迷いも減っていきます。
聴くボーカリストは一人に絞らなくて構いません。
柔らかい声、張りのある声、穏やかな声など、さまざまな歌を聴けば聴くほど、自分の中に多くの引き出しができます。
真似と聴き分けを組み合わせると、声の表現がぐっと豊かになります。
まとめ
真似は歌の基礎を作る身近な方法で、よく聴くことはその精度を高める力になります。
真似することで体の動きが整い、よく聴くことで耳が育ち、細かな違いを捉えられるようになり、好循環を生みます。
この二つを繰り返し続けると、自分らしい声の土台がしっかりと育っていきます。
歌は特別な才能ではなく、日々の積み重ねで変わっていきます。
見えない動きを体で試し、声の細部を耳で拾う。
理想の歌声、歌い方を手に入れて、一緒に素敵な音楽ライフを送りましょう。
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