こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOLの佐野です。
今回はピッチについて少しお話させていただこうと思います。
よく聞く「ピッチが良い」「ピッチが悪い」という言葉ですがどういう意味なのかを画像も使いつつ説明していこうかなと思います。
音程は合っているけどピッチが悪い?
私も音楽を始めた頃はこの言葉の意味がよくわかりませんでした。
でも音のことをたくさん考えてたくさん歌っていくうちに「こういうことか!」とわかっていったので意識することが大切なんだなと思います。
では早速画像を見てもらいたいと思います。
これは歌のピッチの修正画面ですが、うっすらと入っている線が鍵盤だと思ってください。
下からドレミファソと書いてあります。
そしてこの画像ではミの音程が2回出てきているのでミに注目してラインを引いてピッチを見ていこうと思います。
最初のミ(左のミ)はラインに対して下の方にいます。
ミのラインの中には収まっているけどミの音程の中の低めの位置を歌っているという感じです。(ちょっと暗めのミ、みたいなニュアンス。)
それに対して次に出てくるミ(右のミ)はラインの中でも上の方にいますし、うにょうにょした線(声の揺れ)はファ#の位置くらいまで行っています。
なので明るいミ、もしくは上ずったミになります。
→ここのメロディーの中でのミの音程の取り方がバラバラということになります。
このように高めにとってしまう時と低めにとってしまう時が混ざってしまうと音程は合っているのになんか不安定…という感じに聞こえてしまうんです。
大事なのはドレミファソラシド
先ほどの画像もそうですが、ミという音程ひとつとっても幅がありますし、その幅の感覚を常に意識して歌っていくと自分の癖や苦手な箇所もどんどんわかっていきます。
さらにDTMなどができる方でしたらピッチ修正なども自分でやってみると「ここのメロディーラインがいつも下がり切らないな…だからここを重点的に練習しよう!」などと自分の練習にもつながったりします。
目で見れるのもわかりやすくてオススメです。
さて大事なのはドレミファソラシドということですが、何はともあれドレミファソラシドの感覚を体に染み込ませるのはとても良いことだと思います。
画像を見てもらうと、ミとファの間だけ黒鍵がなく半音で、同じくシとドの間も半音。
他は全音→半音2つ分の幅(間に黒鍵が入る)。
この法則と距離感を意識してドレミファソラシドをただ歌うだけでも音と音の距離感がつかめてきます。
そうするとだんだん歌う曲のキーでのドレミファソラシドの感覚も理解できてきて「この曲のこのキーだからここは半音で美味しいメロディーだな」とかいろんな捉え方もできるようになっていきます。
そうなると歌うのももっと楽しくなります。
どんな曲にもキーは違えどドレミファソラシドは必ず入っているのでその曲ごとにドレミファソラシドを探して歌うのも楽しいですよ。
ピッチが良いと、良い歌というわけでもない
最初に、同じ音程でも高い低いがあると不安定に聞こえるという話をしましたが、じゃあぴったり合えば良いのかというとそういうわけでもありません笑。
ぴったり合えば合うほど安定感は得られるけど、人間らしさとか感情は消えていったりもします。
ドレミファソラシドの話の中で少ししましたが、ここは半音フレーズだから美味しい!というようなメロディーが来た時に、あえて半音幅を狭く歌うと
波形で見たらずれているけど耳で聞くと、より半音感が感じられてニュアンスが出るというパターンなどもあります。
シャープしている方が情熱的に聞こえたり、明るくて切なく聞こえたり…様々です。
なので正しいピッチの練習もしつつ、どう崩していったらよりカッコいいのか、より伝わるのかなども考えていくとさらに楽しいですし、コントロールできるように日々練習するのも楽しめるのかなと思います。