こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOLの大久保です。
ファンクギターといえば「カッティング」という言葉をよく耳にすると思います。リズムに合わせて細かくコードを刻む奏法で、ファンクサウンドを作る上で欠かせない要素です。ただ「カッティング」と一口にいっても、単にチャカチャカ弾くだけではなく、リズム感とミュートのコントロールが大切になってきます。今回はその基本をじっくり見ていきましょう。
1. リズムの「表」と「裏」を意識する
ファンクのリズムは、表拍よりも「裏拍」を強調することでグルーヴを生み出します。例えば4分音符で「1・2・3・4」と数えるなら、その間にある「&(アン)」を意識して弾くことがポイントです。
カッティングでは、右手を止めずに常に上下させながらリズムを刻むことで、裏拍を自然に感じられるようになります。実際に音を鳴らさなくても、右手のストロークを止めずに動かしているだけで、リズムの揺れやノリが安定してくるのです。
さらに、リズム感を鍛える練習としておすすめなのが、メトロノームを使った「裏拍トレーニング」です。メトロノームを「2拍目と4拍目」に聞こえるように捉えることで、コードを刻むグルーヴ感が身につきます。最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくると自然にグルーヴが体に染み込んでいきます。
2. ミュートを味方につける
ファンクギターでは「音を鳴らさないタイミング」も重要です。左手で軽く弦に触れてミュートし、リズムだけを刻むことで、カッコいいノリが生まれます。
実際、ファンクの名演を聴くと「鳴っている音」よりも「切れている音」の方が印象的なことも多いです。つまり、ファンクは「音符の隙間」がグルーヴを作る音楽なのです。
練習方法としては、コードを押さえずにすべてミュートした状態で右手を動かし、16分音符の流れを身体に染み込ませることから始めると効果的です。慣れてきたら、アクセントを「表」「裏」「3拍目のe」などに意識的に置き換えてみると、リズムの引き出しが広がっていきます。
もうひとつ大事なポイントは「力を抜く」ことです。特に右手に力が入ると、リズムが走ったり硬くなったりしがちです。カッティングは軽くリラックスした腕のスナップを使うことで、心地よいグルーヴになります。
レジェンド紹介:ナイル・ロジャース


カッティングといえば、この人を外すことはできません。Chicのギタリスト ナイル・ロジャース。ディスコ時代から現代まで、彼のギターは常にリズムの中心にありました。マドンナ、デヴィッド・ボウイ、Daft Punkなどの楽曲を支えている伝説的な存在です。
彼のプレイを聴くと驚かされるのは、決して派手なフレーズではないのに、圧倒的なグルーヴが生まれていることです。これはまさに「シンプルさと正確なリズム感」の勝利。余計な音を弾かず、必要な音だけを最高のタイミングで鳴らすからこそ、世界中のアーティストに愛され続けているのです。
ファンクギターは「難しそう」と思われがちですが、リズムの表裏とミュートを意識するだけで一気に雰囲気が出てきます。
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