吉祥寺のボイストレーニングスクール
ZIGZAG MUSIC SCHOOL

ボーカルレッスンコースのブログ

5分で読める母音法の仕組み

こんにちは!
ZIGZAG MUSIC SCHOOL講師のながおかめぐみです。

突然ですが、日本語の母音の数は?

今回はサクッと読める記事にしましたので早速質問から。

日本語には母音がいくつあるでしょう?

5つ?だいたい正解です。



なぜだいたいかというと、厳密には日常生活の中で喋っている言葉には曖昧なものがあったり、方言ではもっと多かったり少なかったりするためです。
例えば劇団四季では曖昧なものはルールに則って必ず5つのうちのどれかに分類し、方言は特別な演目以外には使いません。

日本語上演のミュージカルを目指している方は、この5つをいかなる時も正確に、いちばん「自然」で美しく発音できることが求められます。

自然な口の形、響きやすい「あ、い、う、え、お」のポジションは、喉の奥や下顎、唇など余計な力みがないものです。これを極めることは、歌、特に日本語の歌の上達には不可欠です。

感情的になる時や、寒い、乾燥してる、などの都合に合わせて母音が潰れたり口が開きづらくなることは、思い返してみるとたぶん誰でもありますよね。

でも、あの俳優さんは「インク」って言ったのに違う俳優さんは「イング」って言った?あれ、歌になったらインコに聞こえる…となったらそれが気になって台本を立体化してお客さまに届ける道筋からは外れてしまいます。

さらなる母音法の勉強のために、おすすめの本

ここで一つ一つの母音を紹介したりしても良いんですが、今回タイパ良いブログ目指してみたので。また、私の生徒さん方は結構身につきつつあるのでここでは省略します。

しかし!ご安心ください。

私には一銭も入ってきませんが、母音法の理解や練習にピッタリな御本を紹介します。



劇団四季メソッド 「美しい日本語の話し方」 浅利慶太・著



この本には舞台発声について大切な事が書かれていたり、あと1番のおすすめポイントは劇団四季で上演している作品の台本を閲覧する事はできませんが、何とこれは小学生向けに学校訪問して行っている小さなお芝居「美しい日本語の話し方教室」の台本がまるっと載ってます!
(注・小学生向けの演目ですが、あくまで大人が演じるための台本です。そこにはかつてフランス文学を上演していた劇団らしく「余白」が感じられるように作られています。たぶん観た高学年のお子さんの1割にも満たない方の心に引っかかる、という程度のもの。つまり難しい。そしてこれから観る可能性のある中学生以下のお子さんたちには、ネタバレの観点からも見せないでいただけますと、俳優さんたちが喜びます。)

いずれは劇団四季に入団したい、母音法を腕試ししたいという方はこの巻末の台本を使って母音法を学んでみてください。

とはいえ5つの母音のフォームが完璧にできても、その他の要素(何やら帯にフレージング法とか書いてありますね)が正しく理解できないと「正確」にはならないので、本編もぜひ熟読してみてください。

これで合っているのか分からないという事でしたらぜひ体験レッスンにいらしてください。丁寧に説明します。

まずは比較的簡単な笑顔の観察から!

さいごに。

5母音のフォームが安定することは上達の近道ではありますが、決して簡単ではないので、まずは取っ掛かりとして母音ではなく、ご自身がニッコリ!で写真を撮るときのようなお顔を、外からも内からも観察してみましょう。

内側からの観察は少し難しいけれど、下顎に過度な力が入っていないか、舌は自由か、歯茎に唇張り付いてないかなど。

そして見た目(外側)、自分の顔のクセを理解して少しの調整をすると、笑い方は「自然」になります。調整しているので感覚としては自然とは違うけれど、それは長年の習慣で身についてしまっているだけの癖かもしれません。

整形してまで左右対称の顔を目指す現代社会ではありますが、まず自分の表情のクセ、動かし方の癖を知って意識的に動かせるようになることは、表情が美しくなるだけでなく、母音法、歌やセリフの上達の地味ですが近道となりますよ。



例として私の無調整の顔(左)と微調整した顔(右)の表情。右目を見開く力が弱いので整え、張り付いた笑みにならないように内観して修正しました。

元の素材がアレだから劇的ビフォーアフターでは無いですが、変化は分かりますよね。

簡単ではありましたが、母音法についてでした。いかがでしたか?
それではまた♪


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